中国、日中関係 / 着物日記 / 日々のこと /
晩夏の夜、夏の着物で最後のお出かけ (2012/09/10 )
偽おはしょりの作り方! (2012/09/01 )
おばあちゃんの世界 (2012/08/21 )
ちょっと珍しい柄の手ぬぐい入手!+草の根の被災地支援 (2012/08/15 )
四国・保多織りの浴衣で、友人の書を見る (2012/08/09 )
我が家の猫はちょっと性格が悪い? (2012/08/07 )
昼顔の絽のお着物で、浅草散歩 (2012/08/01 )
珍しい、蝶の文様の浴衣でお出かけ (2012/07/26 )
福島直後の東京をつづった散文詩、香港のアート雑誌に掲載 (2012/07/24 )
© 2011 Maya Nishihata
All Rights Reserved.
尖閣諸島問題と私 2010/10/01
ツイート
尖閣諸島問題勃発以来、会う人会う人、若い方からも年配の方からも、はたまた男性からも女性からも、堅い職業からアンダーグラウンドぷー太郎系の方まで、「マヤさんはどう思う?」と意見を求められることが続き、大変驚いています。
これまで、中国について、或いは国際関係について、或いは国防について全く考えたことがなかったのでは?という方々がほとんどで、今回の事件が日本人に与えた衝撃の大きさをひしひしと感じます。日本の現代史は、「尖閣以前」と「尖閣以後」に分かれるのかも知れない、と思うほど。
思えば15年前、中国文化にいかれて中国留学を決意したとき、周囲からはほとんどキチガイ沙汰扱いでした。「あんな国に行って大丈夫?」「遅れた国に行って何になるの?」「死ぬんじゃない?」「アメリカかイギリスに行けばいいのに」など、無知と差別意識に満ちた反応がほとんどだったことを覚えています。
また、5、6年前、まだ外資系広告代理店に勤務していた頃の話ですが、或る打ち合わせのメモを中国語で取っていたところ、「何で中国語で?」「変なヤツ」と、このときも奇人変人扱いをされて非常に腹が立った思いでもあります。
中国語だと字数が少なくて済むのでメモを取るには速くて良いし、外部の人にメモを見られたときも意味をすぐには知られる心配がなく、大変重宝なのです。その代理店の中で、英語でメモを取っていても何も言われないのに、何故中国語だとこういう反応が?おかしな話ですよね。日本人の西洋コンプレックス丸出しエピソードの一つでした。
しかし、その後、そのとき私をバカにしたこの先輩は北京支社勤務になり、きっと今頃は中国語で四苦八苦していることでしょう(ざまーみろ!)。「外資系」広告代理店でさえこうだったのです。日本人の中国軽視、楽観視、蔑視、無知のツケが、今、回って来ていると感じます。
*
ところで、私など国際関係の専門家でも何でもありませんが、それでも、15年間、最も良い日中関係とはどういものなのか、それなりに考えて来た時間実績はあります。
私のクソ真面目な性格をよく知っている皆様は、だからこそ「マヤさんんはどう思う?」と訊いて下さるのではないかと思います。ありがたいことだなと心底感じます。
私は、文章を書くことと写真を撮ることで、人様からお金を頂いています。それが私の仕事です。だから、これから作る作品の中で、「日本はこれから中国とどう接して行けば良いのか?」、そのことを、表現していきたいと思っています。
私はもちろん日本人です。中国文化、ことに漢民族の文化に深く深く心を惹かれていますが、だからと言って私は中国人ではないし、どこからどう考えても自分は日本人である、という、強いアイデンティティーを持っています。もしも日本と中国が戦争をすることになったら、当然、祖国のために、日本のために、日本文化を守るために戦い抜きます。これはしごく当たり前のことです。
だけど、そんなことが起こらないようにするために、何か方法はないのか?どうすれば良いのか?それをこれからの作品で表現していきたいと思っています。色々なやり方があると思っているし、やりたいことがあり過ぎて時間が足りず、心は焦るばかりです。日中関係を考えることは日本を考えることに結局つながって行く‥‥考えれば考えるほど、そのような結論に達するのです。
だから、これから私が作るものに、目を通して頂けたらと思います。
そして、今日は二つだけ、その一番根底に横たわる考え方をこの日記の中で述べてみたいと思います。
*
まず一番目は、中国は一つの考えだけで固まっているのではないということです。
日本の連日の報道は何故かネガティブな側面だけを採り上げているようですが、大多数の中国人はパナソニックを買い資生堂を買い(或いはパナソニックに憧れ資生堂に憧れ)、ジャニーズが好きで日本のファッション誌の中国版を愛読し、村上春樹と東野圭吾がベストセラー。世論調査での日本への好感度は年々上昇を続けています。私の中国在住の或る日本人マイミクシの方の報告によると、上海万博の日本館は尖閣問題のさなかに、6時間の行列だということです。一般の中国人はもう別に「日本憎し」などと思っていないのです。
中国に限らず、どこの国にも右翼はいます。
ドイツにはネオナチがいるし、アメリカにはクークラックスカーンがいます。中国にも、熱狂的な国粋主義者がいるのです。それが、あの船長であり、日本人学校に物を投げつける人々であり、ネット上に憎しみをぶちまかす人々です。その挑発に乗ってはいけないと考えます。挑発に乗ることは、中国政府内、そして軍内にもいる右翼を活気づかせ格好の口実を与えることになり、それは結局日中開戦へつながる可能性を育ててしまう。ひいては、日本の国土と文化、そして人命を深く深く損なうことにつながって行くからです。(このことの詳細は、後述のもう一つの考え方のところで述べたいと思います)
私は中国の若い世代たちのTwitterをしばしば閲覧していますが、現在の共産党政権を批判する声は低く深く中国全土に渦巻いています。中国人が、全員、自国の政府を賛美している訳ではありません。
しかし、どんなことでも、何かが変わるまでには時間がかかります。今すぐに共産党の穏健化を計ることが不可能なことは、人間社会の一般法則として、ごく当たり前のことです。或る程度長い目で、中国の穏健化を見守らなければならないと考えます。
*
もう一つの基本的な考え方は、日本は戦争をしてはならない、ということです。これは中国だけに限りません。日本はどこの国とも戦争をしてはならない。何故なら、その体力を、日本は持っていないと考えるからです。資源から見ても、人口から見ても、地政学的に見ても、そして、財源から見ても。 いつまでもバブル時代の考えにすがりついていてはなりません。日本は国際的に見て、もう強国ではないのです。
今度戦争をしたら、例えばアルカイダやかつてのベトナムのようにゲリラ戦を続けて完全に負けることはないにしても、日本は、世界最貧国に堕ちて行くだろうと私は考えています。もちろん、戦闘によって国土は荒廃し、京都や奈良に代表される心の拠り所、文化を壊滅的に失う可能性も非常に高い。それに反して、日本がどこかの国に勝てる可能性は非常に非常に低い。
だから、戦争をしないで済むためにどうしたら良いのか。日本を攻めようと思わせないためにはどうしたら良いのか。孫氏の『兵法』にもあるように、戦わずして勝つことが最上の策ではないでしょうか。現代戦は、勝っても負けても大きな傷を人心と国土に残すことは、中東情勢を見ていれば一目瞭然のことです。
「抑止」のために何をすれば良いのか。
それを、これからの自分の作品のテーマにして行きたい。そう思っています。微力ではありますが、人生を賭けて挑戦して行く所存ですので、見守って頂ければ幸いです。
堅い話に終始しましたが、本日同時アップした日記では、楽しい交遊とお着物の話題を。
↓
↓