西端真矢

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銀杏の小紋で根津美術館レセプションへ 2011/11/28



10日ほど前、母と一緒に根津美術館のレセプションへ出席した日の着物です。
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着物は、祖母が染めた銀杏の総文様の小紋。
11月2日の日記でもご紹介した一枚です。このときは正倉院華紋を蘇州刺繍した袋帯を締めていましたが、今回はもう少し軽やかに、花菱襷(はなびしだすき)の名古屋帯で。
根津美術館の中庭で撮りました。

     *

根津美術館は毎回展示室を細かく分けて幾つかの展覧会を並行して行っていますが、私の今回の目的は、「夜咄の茶」展。それから「中国の陶磁・漆・青銅」展と「中国の人物画」展にも興味津津でした。
「夜咄の茶」では、特に中興名物の「相坂」の茶入れ(重文)に魂ノックアウト。一般に、利休が完成させた侘びの美の価値観が第一とされがちな茶の湯の世界ですが、私は利休より少し後の世代の茶人・小堀遠州の好みに一番心を動かされます。この日もまさに遠州好みのこの茶入れのあまりの素晴らしさに、何度も何度もその前に戻って鑑賞を繰り返したのでした。

また、「中国の人物画」展では、車にたくさんの飴やおもちゃを積んで町を回った行商人と子どもを描いた明時代の絵画が何枚も展示されていて、「こういうジャンルがあったんだ」と感心。おそらく当時の裕福な貴族などの家の壁に掛けたものと思われ、横3メートル×縦6メートルくらいあってとても大きいのです。真剣におもちゃを選ぶ子どもたちの表情がかわいいのでゼヒ見に行ってみて下さい。
しかし、帰宅後、別の展示室で行われていた「色絵いろいろ」展を見逃したことに気づく…。大の仁清好きなのに…ショックです。期間中また足を運ぶかも知れません!

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「着物を語りながらお食事・お茶席の会」の日の着物 2011/11/22



先週土曜日、東京の天気は雷が鳴り響き、横なぐりの雨が降る大荒れ模様。しかし私は果敢にも着物で外出しました。と言うのも、知人のZさんが企画して下さった「着物好きが自分の好きな着物を着て集まり、着物に対する熱い思いを語りながらお食事を頂く。最後はお茶席」という素敵な会の予定が2か月前くらいから入っていて、とても楽しみにしていたからです。

当然、ドレスコードは着物。しかしあまりにも雨と風が激しいため、Zさんから「洋服でもOKですよ」とメールが入りました。でもやっぱり着物で出かけたい‥。本当はその日、かなり華やかな着物でどーんとぶちかまそうと思っていたのですが、もしかしたら洋服でいらっしゃる方も多いかも知れない。かなりカジュアルな雰囲気になるのかも知れない。あまりに仰々しい着物では皆さんと調和が取れず、自分も楽しくないかも知れない‥と思い悩みました。
そこで、急遽、コーディネート全取り換え!何と、襦袢まで着た時点で変更を決めました。
そのコーディネートがこちらです↓
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着物は、洛陽織物の網代お召(色無地です)。
帯は、桐などを手染めしたもの。祖母の作です。
今風のすっきりコーディネートで悪くないとは思うのですが、お茶席(薄茶)があったことを考えると、もう少し格上の帯の方が良かったかな、と反省。今後に生かしたいと思います。
  
        *

さて、会は、男女・年齢様々な六人の出席者のうち五人が着物。あの暴風雨の中、さすがは「着物を語る会」です。お食事はZさんが選んで下さった「和彩毬乃」というお店からの仕出し。一流料亭で料理長を務めていた方が独立して江東区に作られたお店だということで、ピンぼけの写真しかないのが恐縮なのですが、どれも本当に美味しかった!お薦めですよ~。
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その後、茶室へ。Zさんがご亭主になり、裏千家のお点前でお薄を頂きました。皆さん、「不白流で茶道歴三十年」とか、お若いのに「裏千家専門学校に通ってたんです」と仰る方など、錚々たる顔触れ。そんな席に茶道歴の浅い私が混ぜてもらえて幸せです。
お茶入れは、作家の方がぐい呑みとして作られたものに、村瀬治平さんの塗り蓋をつけたもの。素敵な趣でした。‥が、お点前がまだまだの私がもしも扱ったら、蓋を飛ばししてしまいそうで難しそうな茶入れです。蓋が少し外に飛び出していますからね。
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そしてお床の白玉椿が、冬の予兆を感じさせて素敵でした。
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    *

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この日、会場となったのは、私とZさんの共通の知人であるKさんが白金台で主宰されているサロン、「日本のもの・こと」。詳しくは下のURLを見て頂くとして‥
http://japanesestyle.jp/index.html
長年内装家として活躍されているKさんが、ご自身が愛してやまない和の小物、着物、布、食器などを厳選して販売しつつ、蒔絵教室、俳句会、小唄、香道会、茶道教室、茶杓削りの教室‥などなど、自分自身が和の何かを作り出す‥或いは和を生きる、と言った方が良いのでしょうか、そんな体験の出来る講座や会を開いているサロンです。今月の「家庭画報」でも紹介されていますのでゼヒご覧になって下さい。
そしてショップスペースの奥には炉が切られたお茶室もあり、もう‥何と言ったら良いのか、和好きにはたまらない完璧な場所。本当に素敵なサロンなので、皆様、ゼヒ雑貨を見に行ったり、講座に参加してみて頂きたいと思います。一回ごとの講座もたくさんありますので!(かく言う私も今後句会に参加してみるつもりです。ふふふ‥)

         *

私がZさん、Kさん、それからこの日お客様としていらしていたMさんと知り合ったのは、mixi上の茶の湯コミュニティがきっかけ。Zさんが主宰されているそのコミュニティの昼食会にたまたま出かけたことで、皆さんと知り合うことが出来ました。
私はネットコミュニケーションは得意ではなく、オフ会的なものにはほとんど参加したことはないのですが、そこから縁が始まって、今回こうして楽しい会を持つことが出来ました。そしてこれからもこのご縁は続いて行くと考えると、ネットも捨てたものじゃないなと思います。また茶会をやろうと盛り上がっているので、少しでもお客ぶりを上げるべく、お稽古を頑張らなければいけません‥

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猫は留守番が嫌い 2011/11/21



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今日は夕方から中国問題の勉強会に参加する予定だったのですが、父も母も出払い中の中、「お姉ちゃんはまさか出かけたりしないよね!ね!」と、猫の涙目のつきまといに遭い、断念。家でまったりと過ごしています。
でも、連日の外出で私も疲れ気味だったので、今日はゆっくり時間をかけて企画書を書いたりお礼状をしたためたりお茶のお点前の復習をしたりするのが良いのかも知れません。チャミ(猫の名前です)、良かったね!

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粋な縞文様の着物でお出かけ 2011/11/18



祖母の遺品の着物の中で、とても気に入っている一枚があります。下の写真をご覧ください。
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茶色・黒・緑の縞、どこかで見覚えがありませんか?
そう、歌舞伎座の舞台に掛かっている幕=定式幕の三色を染めた粋な縞文様なのです!

縞の種類は「山道(やまみち)」。このぎざぎざした形で険しい山道を表しています。普通は縦方向に置くことが多いのですが、この反物では横方向に配しているのが珍しい一枚です。
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帯は、これも祖母の遺品にあった、紺に菊文様を織り出した無地の名古屋帯。帯締めは、唐組の、定式幕に近い色合わせのものを当ててみました。

実はこのコーディネートではこれまでにもしょっちゅう出かけています(仕事が忙しくてなかなかアップ出来ないのです)。春には、歌舞伎座近くで友人が経営する画廊の震災復興チャリティー展に着て行きました。銀座を歩くにはピッタリの着物だと思います。次回は茶系の帯や黒の帯を合わせるのも素敵かも!
この日記の写真を撮った日は、編集者と打ち合わせを兼ねたランチを吉祥寺で。東急裏のil cappetitというカフェです。ここはお食事やケーキが美味しく、更に作家ものの雑貨を集めたかわい過ぎる雑貨店も併設。ついつい長居してしまうお店です!

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お茶席お呼ばれした日の着物 2011/11/10



先日友人のお茶席にお招き頂いた日のコーディネートをご紹介します。
この日伺ったのは、茶室での茶席ではなく、野点。広々とした日本庭園内で行われるお席であり、且つ、あまり格式張らなくても良い雰囲気とお聞きしていたので、かなり派手めのお着物にしてみました。
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着物は、祖母が染めた東京紅型の訪問着です。文様は、菊尽くし。一見「え?訪問着?小紋じゃないの?」と思われるかも知れませんが、実は、右側の見頃と左側の見頃でメインになる菊の色が違っているのです。(写真では分かりにくくてすみません)
私にとって右側、下前の見頃は黄色の菊がメイン。左側、上前の見頃は水色がメインとなっています。しかも裾に向かってだんだんと菊の量が微妙に多くなるように染められていて、「よく見ると訪問着」という凝った作りの着物です。
帯は、西陣・加納幸の袋帯。文様は葡萄唐草。篩綴という、横糸に銀糸を使う加納幸独自の織り方だそうで、とても軽くて締めやすい。袋帯の購入をお考えの方にお薦めです!

この日の着物は、本当は私の年齢で着るにはもう派手過ぎるのですが、元来華やかな着物が好みなのと、外の自然の中では少しくらいにぎやかな着物の方が映えるかなという思いから着てみました。祖母が染めた着物をなるべく多くの機会に、人前に出してあげたい!という“孫心(まごごころ)”が一番の理由なのですが。

             *

ところで今回、初めて野点のお席に参加しました。感想は‥、お道具を持ちながら草履を脱いで、毛氈に上がるのが何とも難しそう…。私など、まんまと足がもつれてお盆ごと毛氈にぶちまけてしまいそうです。もちろん、この日伺った席ではそんな失態はなく、あざやかなお点前に、美しい日本庭園。仕事が重なりてんやわんやの中を駆けつけたのですが、ふっと日常を離れることの出来た一服でした。

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江戸小紋尽くしの帯でギャラリーへ 2011/11/08



先月、銀座の現代美術ギャラリー「ガーディアン・ガーデン」で開かれた写真展「発光する港 香港写真の現在」に着て行ったお着物コーディネートをご紹介します。
下の写真をご覧ください。
臙脂色の無地の紬は、産地不明。祖母の遺品の中にあったものです。無地の紬は帯が映え、一緒に過ごす相手の方に対しても大げさな印象にならないので重宝します。
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この日締めている帯、市松文様なのがお分かり頂けるでしょうか?
実はこの市松、近づいてみると非常に細かい文様から出来ていることが分かります。
そう、一つ一つの四角の中が、江戸小紋の文様になっているのです!
お太鼓部分に寄って撮影しましたのでご確認下さい↓
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これは江戸小紋の伝統工芸士・金田昇さんの作品。昨年秋、吉祥寺のふじやさんの展示会に金田さんがいらっしゃり、母が買い求めた一本です。
お着物好きの方なら、「あ、これは大根おろしのあの文様ね」「これは鯛ね」「これは紅葉」「これは‥雛人形?」とずっと楽しめる通好みの一本。帯の地色は黒で、文様は紫がかかった茶色で染められています。
もしも町でこの帯を締めている私を見かけたら、文様当てクイズに挑戦して下さいませー!

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柘榴(ざくろ)を生けてみました 2011/11/07



庭の柘榴の木が今年は豊作で、鈴なりに実がなったので生けてみました。
器は、備前焼きの投げ入れです。
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もう一つ、大きな枝は洋風の花器と合わせて生けてみました。
しかし足もとの処理がいま一つですね。
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柘榴の実はとても甘く、手ごろなおやつに最適でした。酸っぱくてまったく食べられない年もあるので、今年は本当に豊作だったのだと思います。
父が梯子に乗って植木鋏で枝を切り落としていたら、近所の方が「私にも切らせてもらえませんか」と体験講座?の申し込みに!よくよくく話してみたら中国出身の方だと分かり、私に召集がかかりました。北京出身とのことで、私も以前北京に留学していたことがあり、ひとしきりお喋り。今度ゆっくりお茶を頂きに行くことになりました。柘榴の実から思わぬ縁も生まれた秋の午後です。

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秋ならではの草花文様を手染めした二枚の着物で外出 2011/11/02



あっと言う間に11月になりましたが、先月、秋ならではの文様を手染めした二枚のお着物で出かけた2日間がありました。二枚とも、東京紅型をしていた祖母が染めた作品です。

一枚目は、こちら。
季節を少し先取りして、黄色く紅葉した銀杏の葉を染めた小紋です。おそらく文様も祖母オリジナルのデザイン。型紙も自分で彫ったと思われます。
(もっと下に文様アップの写真も載せていますのでスクロールしてみて下さい)↓
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ところで何故に私が平安の公家さんと一緒に写真に収まっているのかと言うと、この日、「美しいキモノ」主催の着物講座「衣紋道入門」に参加したからなのでした。
この講座の講師を務めて下さったのは、現在も天皇家の祭祀の際に装束着装を担当する「高倉流」の方々。今からおよそ1千年ほど前の平安時代末期から、代々、十二単と呼ばれる女性の装束、そして、衣冠束帯と呼ばれる男性装束の着装法を今に伝えている衣紋道の流派です。つまり、私たちは1千年前の人々が行っていたものと全く同じ装束の着方をそのまま見ることが出来るということ。全く、日本文化の底の深さにははかり知れないものがありますね。

当日は、下着である「小袖」から一番上に羽織る「唐衣(からぎぬ)」と「裳(も)」までを、参加者の目の前で高倉流の方々がモデルさんに着付けて下さいました。着付けを担当する女官の方々も、平安時代の女官と全く同じ装束を着ています↓
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そして、説明役の男性も「狩衣」という平安公卿の普段着装束で登場。徹底しています!↓
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この日の私のお着物の文様のアップはこちら↓
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帯は、正倉院華紋を蘇州刺繍で表したもの。10年くらい前に母が吉祥寺のふじやさんで求めた、親子ともどもお気に入りの一本です。
我が祖母ながら本当に色のセンスが良いなと思わされるのは、銀杏の葉の中に黒の葉を入れていること。現実の世界には黒く染まる銀杏など存在しませんが、色のバランスを取るために入れたのでしょう。この黒があることで、かわい過ぎない落ち着きが生まれているのだと思います。我が祖母ながら天晴れ。

この日は、夜、新宿に新しくオープンしたシェア―オフィス・HAPONの開所祝いパーティーへも遊びに行きました。そのときに撮影したのがこちら。後ろにHAPONの様子がチラリと写っています↓
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HAPONについてはまた別の機会にご紹介したいと思います!

      *

さて、もう一枚の秋の文様のお着物は、こちら↓
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この着物を着た頃、ちょうど東京は金木犀の季節。住宅街の角を曲がるとあちこちから金木犀の香りが流れて来るのが楽しい毎日でした。私は金木犀の香りが大好きで、香水があったらほしいなといつも思っています。そこで、その甘い香りを身にまとうつもりでこのお着物で出かけてみました。

こちらが文様のアップ。
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これも祖母自身が文様をデザインし、型紙も自分で彫ったものと思われます。実は金木犀の葉には白い筋はないのですが、祖母がデザインのために入れたのだろう、と。
帯は曾祖母が愛用していた織りの名古屋帯。編集者の方との打ち合わせを兼ねたお食事会や、お茶のお稽古に着て行きました。
それにしてもたった二回着ただけで、また来年の秋まで箪笥の中。でも、季節の柄ってそういうものですものね。一年後にまた逢おうねと声をかけて大切に箪笥へしまったのでした。

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