西端真矢

ARCHIVE:

「道明」を訪問。道明先生とランチ、の日のきもの 2014/12/28



(現在、Facebookのいいね!がブログのカウンターに反映されない不具合が出ています。いいね!をクリックして頂いた方、申し訳ありません)
年末の一日、昨日は上野の「道明」へ伺い、道明三保子先生とランチをご一緒させて頂きました。
先生には、昨年、私が企画制作をしたイベント「江戸着物ファッションショー」でレクチャーをお願いし、今年は、現在発売中の「美しいキモノ」冬号の特集「帯〆BOOK」にて、帯〆コーディネイト、組紐の歴史解説、工房訪問、道明による復元帯〆の紹介…と多大なる多大なるご協力を頂きました。
そんな先生と、今年を振り返りながらのお食事。何とも言えず楽しいひと時でした。

こうしてお仕事でお世話になっていると同時に、実は私は個人的に、先生の大ファンです。
先生はいつもたくさんのお仕事のアイディアを抱えていらっしゃって、そればかりかその一つ一つを、夢に終わらせずに形にされている。そこが本当に素晴らしいなと心から尊敬してしまうのです。
この数年でも、公的な研究助成公募に応募されて大きな組紐研究プロジェクトの資金を獲得されたり、今年になって新しく神楽坂に組紐研究所をオープンされたり…いつも夢がいっぱいで、先生と話していると私ももっと頑張れるなと自然に元気が出て来るのです。
それに、先生はとてもユーモアがある方で、時々出る“決めの一言”が本当に的を射ていて、くすっと笑ってしまうことがしばしばです。皆さんももしも先生のご講演などある時は、ゼヒ行かれることをお薦めしますよ!
%E5%85%88%E7%94%9F%E3%81%A8%E3%81%8A%E5%BA%97%E5%A4%96%E3%81%A7%E6%8A%95%E7%A8%BF%E7%94%A8.jpg
↑さて、そんな先生との池之端ランチに着て行ったのは、ピンク色に紫などを淡くぼかしたぼかし色無地。
先生は今日はお洋服。蘇州刺繍でしょうか、素敵な刺繍の入ったジャケットをお召しでした。そして、年末の「道明」のお店はきりりと松飾りが整えられて何ともすがすがしい姿をですよね。
↓こちらはお店の中で撮った一枚です。後ろにちらりと写っていますが、今日も道明にはずらりと逸品の帯〆さんたちが並んでいました(道明の帯〆は、敬意を表して「帯〆さん」と呼びたいです)。この道明のお店先、全きもの女子の本当に本当に憧れですよね。
%E5%85%88%E7%94%9F%E3%81%A8%E6%8A%95%E7%A8%BF%E7%94%A8.jpg

↓帯周りに寄った写真がこちらです。もちろん、帯〆は道明製。笹浪組の紫暈かしを、勝山織物の葵文様の帯に。
%E5%B8%AF%E5%AF%84%E3%82%8A.jpg

↓そして…昨日我が家に新しく仲間入りした一本がこちらです。
%E5%B8%AF%E3%80%86.jpg
唐組の半円だけを地色と別の色で組んだ、「遠山」というシリーズ。むふふ。かわい過ぎますよね♡年末年始、この子を眺めてにやにや過ごすことになりそうです。

「美しいキモノ」冬号をご購入になった方はご存知かと思いますが、1月24日の「美しいキモノアカデミー」では、道明先生と道明の皆様を講師陣に、組紐の歴史を学び、根付紐を作る(道明の糸で!!!)…という、何とも贅沢な講座が開催されます。
あっと言う間に定員一杯になり、残念ながら今からのお申し込みは難しいのですが、当日は私も会場に詰めておりますので、現場レポートをしたいと思っています。皆様ゼヒ楽しみにしていてくださいね。
そして、その日に、今日のこの緑の帯〆を締めよう!と、今からコーディネイトを考えて頭がぐるぐる回転し始めました。楽しみが一つ増えた年末年始です!
にほんブログ村 ファッションブログ 着物・和装へ
にほんブログ村
にほんブログ村 ライフスタイルブログ 40代の生き方へ
にほんブログ村

村山大島紬に染め帯でお茶のお稽古へ 2014/12/18



厳しい寒さが続きますが、皆さまお元気にお過ごしでしょうか。
年の瀬も迫る中、今年最後のお茶の稽古に伺った日のコーディネイトご紹介日記です。
%E6%9D%91%E5%B1%B1%E5%A4%A7%E5%B3%B6%2B%E6%9F%93%E3%82%81%E5%A1%A9%E7%80%AC.jpg
↑きものは、村山大島紬。
かつて母が大学で教えていた頃、卒論指導をしていた学生さんの中に、実家が村山大島の糸屋さんという方がいらっしゃいました。最上の糸で織ったものを、格安で分けて頂いたものです。
やはり良いものは語らずとも輝きを放つのか、ふだんあまりきものを着ない男性の稽古仲間にも、この生地は何か違うね!と言われます。伝わるんですね!
お茶の稽古に紬地は動きにくいので着ない、という方もいらっしゃいますが、村山大島や大島なら滑りが良く、垂れものと変わらないかと思います。
帯は、祖母が染めた塩瀬の名古屋帯。竹と菊が染められています。

ここでもう一枚。同じきものを今年の5月に着たものの、仕事が切羽詰り過ぎてブログに上げることが出来なかったのコーディネイトを、7か月も経ってしまいましたがご紹介します!
%E6%9D%91%E5%B1%B1%E5%A4%A7%E5%B3%B6%EF%BC%8B%E7%B4%85%E8%8A%B1%E5%B8%AF.jpg
↑この時は、生成り色の帯を締めていました。写真からもお分かり頂けると思いますが、一見無地に見えて、紅花でごく細く筋を染めている凝った帯です。仕事で御茶ノ水方面に行った帰りに、神田明神に寄った時に撮りました。江戸総鎮守の神田明神。近くに行った際はいつもお詣りするのですが、必ず、「大地震が起こった時に、東京の被害が最小限で済みますようお守りください」とお祈りしています。ご加護がありますように。

…と、話がそれましたが、同じきものでも、やはり帯で大分印象が変わりますよね。それでは皆様、寒さ厳しい日が続きますが、暖かくしてお過ごしください!

にほんブログ村 ファッションブログ 着物・和装へ
にほんブログ村
にほんブログ村 ライフスタイルブログ 40代の生き方へ
にほんブログ村

クリスマスパーティーに絞りの訪問着で 2014/12/09



年末年始、おしゃれしてお出かけするシーズンがやって来ました。
私にとっては今年第一弾となるでしょうか、今日、素敵なフルコースランチパーティーに(もちろんきもので)参加して来ましたので、コーディネイトご紹介日記です。

          *

10月に発売された「いろはにキモノ」で、私の担当ページ「おしゃれ店員さんの1weekコーディネイト」に登場頂いた青山の和装小物ショップ・「komamono玖」の渡辺英理子さん、皆さまも覚えていらっしゃることと思います。
http://www.komamono-9.com/
そのkomamono玖の年末のパーティーが、お店のすぐそばの素敵なフレンチレストラン「葉山庵」にて開かれました。先ほども書きましたように、お料理は、フルコース。集ったのは、komamono玖のお客様や、英理子さんのきもの業界でのお仲間に当たる方々。三十人ほどの女性全員がきもので装い、皆さんの着姿を拝見するだけでも楽しかったのでした♡

そんな中、英理子さんと一緒に撮影した写真がこちらです↓
%E3%81%88%E3%82%8A%E3%81%93%E3%81%95%E3%82%93%E3%81%A83.jpg
今日も変わらずお美しい、英理子さん。パッと目を引く華やかな帯は、お母様のもの、いやもしかしたらおばあ様から伝わったものかも知れない、とのことでした。この華やかさ、確かに、昭和元禄の頃の雰囲気がありますよね。
一方私は、冬らしいコーディネイトを…というコンセプトのもと、木々の枝を絞りで表現したしゃれ訪問着を選びました。もともと特に冬を意識した柄ではないと思いますが、ちょっと雪降る森の木立に見えませんか?母のきもので、落款もあるのですが、誰の作か分からなくなってしまったとのこと…いずれ調べたいと思っている一枚です。

もう一枚、下の写真は、ジュエリー・ブランド「coquille bijoux(コキーユ・ビジュー)」デザイナーの加藤由紀子さんと。
%E3%82%86%E3%81%8D%E3%81%93%E3%81%95%E3%82%93%E3%81%A8.jpg
下のURLからご覧になって頂くと分かる通り、帯留や簪、ブレスレットなど、和装・洋装ともに華やぎを加えてくれる素敵なジュエリーをデザインされています。
http://www.iichi.com/shop/coquille

本当はまだまだたくさんの素敵なおきもの姿の方がいらっしゃいましたし、全員での集合写真もあるのですが、お一人お一人に掲載の許可を取ることが難しいため、残念ながら割愛。楽しかった雰囲気は伝わったかと思います。

そうそう、私の帯周りはこんなかんじです↓
%E6%B2%B3%E5%90%88%E7%BE%8E%E8%A1%93%E5%B8%AF%E5%91%A8%E3%82%8A2.jpg
河合美術織物の帯は、織りで疋田絞りを表しているちょっと面白いもの。そこに、前帯の裏表、それぞれ金、銀、シンプルな一本線が入っています(お太鼓は、金銀二本の線が縦に入っています)。
今日は雪の風景をイメージしてコーディネイトしたため、銀色の方を表に出しました。そして、帯留もパールにして、雪のイメージ。徹底的に冬景色で攻めていますw
この帯留、台座はヒイラギのようにも見えるかも知れませんが、実は、蔦紋です。祖母から伝わったもので、母方の実家の紋は蔦紋のため、家紋をデザインした帯留ということになります。昔はこういうことはよくしたのでしょうか?さり気なく家紋をあしらうという考え方が面白いですね。
さり気なく、と言えば、今日の帯留の紐部分は銀糸で組まれているため、帯の銀の一本線模様とかぶってしまいます。そこで、帯留が来る中央部を中心に、少しだけ帯留の紐をずらし、向かって左半身では帯の銀の線が見えるように締めてみました。このさり気なさ、会場で皆さんに気づいてもらえていたかしらん。

          *

「葉山庵」のお食事は一品一品大変美味しく、が、お喋りが楽しくて写真は撮っていません。
デザートはビュッフェスタイルだったので、パチリ↓

甘党の私、もちろん全種類食べましたとも!
%E3%83%93%E3%83%A5%E3%83%95%E3%82%A7.jpg
更に、komamono玖から出席者へのお土産…ということで、太っ腹な全員プレゼントで私に当たったのが、こちら↓
%E3%83%97%E3%83%AC%E3%82%BC%E3%83%B3%E3%83%88.jpg
二葉苑の染めの帯揚げと、シンガポールのブランドのクラッチバッグ。
もーどちらもかわい過ぎます!私のきものライフ、今後の目標の一つが「模様入りの帯揚げを集める」だったので、正にタイムリー。クラッチバッグは、ポーチとして使ってもかわいいかも知れません。太っ腹オーナー英理子さん、ありがとうございます!
皆さんと、まだまだ名残惜しいくらい話が弾んだ昼下がり。楽しい時間をありがとうございました!
にほんブログ村 ファッションブログ 着物・和装へ
にほんブログ村
にほんブログ村 ライフスタイルブログ 40代の生き方へ
にほんブログ村

日本の新しい麻布「麻世妙」お披露目パーティーに、しょうざんの訪問着で 2014/12/08



またまた仕事がばたばたしていて更新が滞ってしまいましたが、今週・来週は頻繁に更新できそうです。まず今日は、染織関係のレセプションに出かけた日のおきものコーディネイト日記をお届けいたします!
%E3%83%9E%E3%83%A8%E3%82%BF%E3%82%A8%E4%BC%9A%E5%A0%B4%E3%81%A71.jpg
…かなり前のことで若干恐縮なのですが、10月の終わり、「麻世妙(まよたえ)」という新しい布の発表会レセプションパーティーに出席しました。
%E3%83%9E%E3%83%A8%E3%82%BF%E3%82%A8%E7%9C%8B%E6%9D%BF.jpg
今、“新しい布”と書きましたが、正確に言えば、この布は、新しくもあり古くもあります。縄文時代から戦前まで日本人の生活の傍らにあった、大麻布(たいまふ)。戦後、GHQによって禁止されてしまったその布を、幻覚物質を含まない種で織ることによって復活させたのが、麻世妙なのです。
織り方によって、薄手にも↓
%E5%B8%831.jpg
%E5%B8%83%E5%8E%9A%E3%81%BF.jpg
↑厚手にもなります。
会場では実際に手に触れても良かったため、触ったり揉んだりしてみましたが、意外にも非常に柔らかいのです。
麻のきものと言うとどうしても若干裃的に肩が張ってしまいますが、恐らく着用してもなだらかな肩の線になると思われ、これはすごい利点になりそうです。

もともと、下の写真の吉田真一郎さんという自然布研究家が↓
%E5%90%89%E7%94%B0%E3%81%95%E3%82%93.jpg
「大麻布を復活させたい」という熱い思いを抱いておられ、その思いに共感した、あのレコード会社のエイベックスがスポンサーになり、この麻世妙プロジェクトが動き出したのだそう。
その後、現在では、京都の老舗中の老舗「帯商誉田屋源兵衛」と「三越伊勢丹」がプロジェクトに加入。今後、誉田屋源兵衛からはきものや帯が、三越伊勢丹からはきものだけにとらわれず、様々な商品が展開されるようです。三越伊勢丹では、2015春から展開とのことなので、シャツ?パジャマ?ベッドリネン?どんな形で登場するのかが楽しみです。
下の写真、左が誉田屋源兵衛当代の山口源兵衛さん、右が三越伊勢丹の大西洋社長です。
%E5%A4%A7%E8%A5%BF%E7%A4%BE%E9%95%B7%E3%81%A8%E6%BA%90%E5%85%B5%E8%A1%9B%E3%81%95%E3%82%93.jpg
お二人がスピーチで仰っていたのが、この布に秘められた大きな可能性。純粋に“日本発信の布”として世界に売り出して行けたら…と語られていました。確かに、それが実現すれば、生産からデザインまで、世界の繊維業界の一角を日本が主導して舵取り出来るようになる。大きな大きな夢ですよね。頑張って頂きたいです。
kagamiwari.jpg
↑鏡割りには、エイベックス社長の松浦雅人さんも。

%E6%98%A0%E5%83%8F2.jpg
%E6%98%A0%E5%83%8F1.jpg
上の二枚の写真は、当日会場で流された麻世妙のプロモーションビデオを撮ったもので、この映像を、友人の映像作家・肥留川宇志(ひるかわたかし)さんが監督しました。非常に美しい映像作品であり、そして、日本人が古代より共に生きて来た大麻という植物、大麻布という布について思いを馳せることが出来ます。公式サイトにアップロードされていますので、ゼヒ下記URLからご覧ください。
http://majotae.com/

     *

さて、もう一度最初の写真に戻って、この日のきものは…
%E3%83%9E%E3%83%A8%E3%82%BF%E3%82%A8%E4%BC%9A%E5%A0%B4%E3%81%A71%E3%81%AE%E3%82%B3%E3%83%94%E3%83%BC.jpg
しょうざんの生紬地訪問着に、幾何学模様が織り出された袋帯を合わせました。帯〆は、道明の紫ぼかしの笹浪組。帯揚げは、道行コートの裏地に使った布の余り布を入れています↓
obiage.jpg
実はこの日、パーティーの前に「美しいキモノ」の取材・撮影のお仕事があり(私が出る訳ではありません)、現場で、着付け師の石山美津江さんに直して頂いたため、自分史上最高きれいに帯揚げがまとまっています。嬉しかった♡

この日、一緒にパーティーに参加した友人たちとの写真を最後に↓
%E3%83%9E%E3%83%A8%E3%82%BF%E3%82%A8%E4%BC%9A%E5%A0%B4%E3%81%A72.jpg
左から、「色無地着物 千花」の木下恭兵さん、私の右隣りが麻世妙のPVの監督、肥留川宇志さんです。歌舞伎者みたいな面白いきもの(コーデュロイ地!)は、中森明菜の「DESIRE」の衣装を手掛けたきものデザイナー、紫藤尚世さんの作だとのこと。
そのお隣りの美女は、きもの好き女子の皆さんにはもう著名ですね、和ランジェリーブランド「wafure」の尾上博美さん。この日ももちろんお美しかったです!奇しくも私たち二人とも「今日は白でしょ!」と白きものを着て来た、という暗黙の符合ぶりが嬉しかったのでした。
そのお隣りは、気鋭のフォトグラファー、田中誠さん。田中さんはまだおきものを所有されていないそうですが、今後誂える!と言っていました。
この日はレセプションの後、このメンバーで熱くそれぞれの仕事の展望やきものの未来を語り合うお食事会。大麻布と同じく、みんなの夢が実現しますように!
にほんブログ村 ファッションブログ 着物・和装へ
にほんブログ村
にほんブログ村 ライフスタイルブログ 40代の生き方へ
にほんブログ村