西端真矢

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日本の新しい麻布「麻世妙」お披露目パーティーに、しょうざんの訪問着で 2014/12/08



またまた仕事がばたばたしていて更新が滞ってしまいましたが、今週・来週は頻繁に更新できそうです。まず今日は、染織関係のレセプションに出かけた日のおきものコーディネイト日記をお届けいたします!
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…かなり前のことで若干恐縮なのですが、10月の終わり、「麻世妙(まよたえ)」という新しい布の発表会レセプションパーティーに出席しました。
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今、“新しい布”と書きましたが、正確に言えば、この布は、新しくもあり古くもあります。縄文時代から戦前まで日本人の生活の傍らにあった、大麻布(たいまふ)。戦後、GHQによって禁止されてしまったその布を、幻覚物質を含まない種で織ることによって復活させたのが、麻世妙なのです。
織り方によって、薄手にも↓
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↑厚手にもなります。
会場では実際に手に触れても良かったため、触ったり揉んだりしてみましたが、意外にも非常に柔らかいのです。
麻のきものと言うとどうしても若干裃的に肩が張ってしまいますが、恐らく着用してもなだらかな肩の線になると思われ、これはすごい利点になりそうです。

もともと、下の写真の吉田真一郎さんという自然布研究家が↓
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「大麻布を復活させたい」という熱い思いを抱いておられ、その思いに共感した、あのレコード会社のエイベックスがスポンサーになり、この麻世妙プロジェクトが動き出したのだそう。
その後、現在では、京都の老舗中の老舗「帯商誉田屋源兵衛」と「三越伊勢丹」がプロジェクトに加入。今後、誉田屋源兵衛からはきものや帯が、三越伊勢丹からはきものだけにとらわれず、様々な商品が展開されるようです。三越伊勢丹では、2015春から展開とのことなので、シャツ?パジャマ?ベッドリネン?どんな形で登場するのかが楽しみです。
下の写真、左が誉田屋源兵衛当代の山口源兵衛さん、右が三越伊勢丹の大西洋社長です。
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お二人がスピーチで仰っていたのが、この布に秘められた大きな可能性。純粋に“日本発信の布”として世界に売り出して行けたら…と語られていました。確かに、それが実現すれば、生産からデザインまで、世界の繊維業界の一角を日本が主導して舵取り出来るようになる。大きな大きな夢ですよね。頑張って頂きたいです。
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↑鏡割りには、エイベックス社長の松浦雅人さんも。

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上の二枚の写真は、当日会場で流された麻世妙のプロモーションビデオを撮ったもので、この映像を、友人の映像作家・肥留川宇志(ひるかわたかし)さんが監督しました。非常に美しい映像作品であり、そして、日本人が古代より共に生きて来た大麻という植物、大麻布という布について思いを馳せることが出来ます。公式サイトにアップロードされていますので、ゼヒ下記URLからご覧ください。
http://majotae.com/

     *

さて、もう一度最初の写真に戻って、この日のきものは…
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しょうざんの生紬地訪問着に、幾何学模様が織り出された袋帯を合わせました。帯〆は、道明の紫ぼかしの笹浪組。帯揚げは、道行コートの裏地に使った布の余り布を入れています↓
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実はこの日、パーティーの前に「美しいキモノ」の取材・撮影のお仕事があり(私が出る訳ではありません)、現場で、着付け師の石山美津江さんに直して頂いたため、自分史上最高きれいに帯揚げがまとまっています。嬉しかった♡

この日、一緒にパーティーに参加した友人たちとの写真を最後に↓
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左から、「色無地着物 千花」の木下恭兵さん、私の右隣りが麻世妙のPVの監督、肥留川宇志さんです。歌舞伎者みたいな面白いきもの(コーデュロイ地!)は、中森明菜の「DESIRE」の衣装を手掛けたきものデザイナー、紫藤尚世さんの作だとのこと。
そのお隣りの美女は、きもの好き女子の皆さんにはもう著名ですね、和ランジェリーブランド「wafure」の尾上博美さん。この日ももちろんお美しかったです!奇しくも私たち二人とも「今日は白でしょ!」と白きものを着て来た、という暗黙の符合ぶりが嬉しかったのでした。
そのお隣りは、気鋭のフォトグラファー、田中誠さん。田中さんはまだおきものを所有されていないそうですが、今後誂える!と言っていました。
この日はレセプションの後、このメンバーで熱くそれぞれの仕事の展望やきものの未来を語り合うお食事会。大麻布と同じく、みんなの夢が実現しますように!
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