西端真矢

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お雛様飾り、今年はちょっとずるをした飾り方で 2015/03/04



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昨日は雛祭り。皆様も雛人形を飾ったり、ちらし寿司や雛あられを召し上がったりして楽しまれたでしょうか?
我が家にも、私が生まれた時に母方の祖父母から贈られた七段飾りがあり、今年は頑張って全部飾りました‥と言いたいところなのですが、上の写真を見て頂ければお分かり頂ける通り、何かが変‥??
そう、実は、二段目以降は床置きの形で飾ってみたのでした。

他のお宅の七段飾りはどうか分からないのですが、我が家の七段セットは、とにかく台を組み立てるのが大変です。とても大きく重いステンレス製で、組み立ての仕組みも複雑。もう「プチ工事」というかんじになります。
それでも、私が大学生頃までは、毎年家族みんなで大奮闘して組み立てていたのですが、就職して仕事が忙しくなった頃から情熱が薄れ、とにかく台を全面省略。お雛様とお内裏様だけを、緋毛氈を敷いて、玄関の棚に飾るようになってしまいました。
つまり、かれこれ20年程、三人官女以下のお人形は日の目を見なかったことになります。(その恨みで嫁き遅れたのでしょうか‥笑)

ところが、今年は発想の転換。
たまたま我が家の和室の床の間は下にものがしまえる棚状の変形式になっているのを良いことに、お床から緋毛氈を垂らし、三人官女以下は床に並べてみようと思いついたのでした。
実は、この発想は、ある企画のために江戸時代の暮らし方の史料を調べていた時、当時は床に直接緋毛氈を敷いて、お人形をばーっと並べる、そんな飾り方をしていたと知ったことから生まれました。当時から段飾りもありましたが、他の飾り方もあったということです。

実際に飾ってみると、もう、至極簡単。
お人形たちも、ずーっと物置で「ああ、今年も日の目を見なかった‥」と待っているより、台はなくても出してもらった方が嬉しいのではないかと思います!
本当は、お人形も道具類も正面向きに、人形が奥で道具類が点前に飾る方が正式だとは思いますが、人形は人形、道具類は道具類でまとめた方が何か見た目の感じが良いので、こんな風に並べてみました。そして、一部の人形とお道具を、少し傾きを付けて並べています。

実は、よく見ると、何故か貝桶の蓋がなくなっていたり、箪笥が一部行方不明になっていたりと、長い年月の間に欠けてしまっているお道具もありますし、お雛様の冠が少し曲がっているのは、今の猫がまだ子猫だった時にいたずらしてずれてしまったせいだったりするのですが、完璧ではなくてもとにかく飾ってしまう方が楽しいですよね。そして何より、贈ってくれた祖父母が喜んでくれると思います。
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↑また、緋毛氈の一番手前には、七段飾りセット以外のお雛様たちもいて、上の写真の立ち雛は、戦中生まれの母が大きな雛人形を買ってもらえず、この小さなお雛様を大切にしながら、戦中・戦後の混乱期の少女時代を過ごしたという思い出の品。小さいけれどとても良いお顔をしています。
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↑また、こちらの和紙と古布で作られた豆雛は、とてつもなく手先の器用な母方の大叔母が、数年前にプレゼントしてくれたもの。もう八十代なのですが指先の技術は全く衰えず、美しい出来栄えです。

それにしても、こうしてみるとなかなかに圧巻。実は我が家にはもう一対お雛様がいるのですが、そちらは今年玄関に飾り、ブログでは来年ご紹介出来たら‥と遠大な計画を立てています。
20年ぶりに、我が家のお雛様全員登場の春。せっかくですからもうしばらく飾って置こうと思います。
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