西端真矢

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浅草辻屋「和装人インタビュー」で、本のこと、着物のこと、取材頂きました 2016/12/30



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浅草で百年以上続く履物店「辻屋」さんのウェブマガジン「和装人インタビュー」にて、店主の富田里枝さんに取材頂きました↓
http://getaya.jp/interview/interview59/

諸事情でまだ校正が続き、2月頃に発売予定の私の初の単著『歴史を商う』(雄山閣)執筆中の裏側のあれこれ、いわゆるメーキングについて。また、自分の二大趣味である読書と着物について。そして、その本好き着物好きに育ったバックグラウンド、つまりは私の両親、祖父母から受けた影響についてもお話ししています。
私の人生のポリシーは、「自分の人生は、自分で切り拓く」。
育った家、育ててくれた親が良き環境であっても悪い環境であっても、親がどうとか家がどうとかとばかり言いたてる人は好きではないし、自分も話したいとは思いません(だから苗字も筆名に変えています)。‥が、今回、インタビュアーの里枝さんが興味を持たれて深堀りされたので、喋らされてしまった格好です。まあ、どんな人間であっても、育った環境から大きな影響を受けるのは当然ですね。
ページ中には、里枝さんにお見立て頂いた「辻屋」製の下駄も出てまいりますのでご注目ください!

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『婦人画報』2月号にて、六世野村万之丞襲名特集を担当しました。 2016/12/29



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昨日に引き続き、最近の仕事のご紹介です。

狂言和泉流野村万蔵家の野村虎之介さんが、年明けの七日に六世野村万之丞を襲名されます。
その決意のほどや狂言に生きる日常の様子、また、襲名披露の演目である「三番叟」について取材しました。発売中の『婦人画報』2月号にてご高覧下さい。

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江戸以来の老舗、宮本卯之助商店当代のお着物拝見~~「クロワッサン・着物の時間」にて 2016/12/28



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皆様そろそろ仕事納めの頃でしょうか。私は今月2回も出張があって忙し過ぎましたが、ようやく急ぎの原稿が落ち着いて一息つけそうです。そんな中、今日から三日連続で、最近の私のお仕事と、こんな私へ取材して頂いた記事のご紹介を致します。どうぞおつき合いください。
本日はこちら。「クロワッサン」の人気連載「着物の時間」にて、宮本卯之助商店当代のお着物拝見記事を執筆致しました。

「宮本卯之助商店」は、能や歌舞伎に欠かせない鼓、太鼓、そしてお祭りの太鼓やお神輿を製作する江戸時代よりの老舗。ご当主は浅草神社の氏子総代でもあり、「浅草の顔役」と言える存在です。
そんな宮本卯之助商店の当代、七代宮本卯之助さんのお着物と、着物にまつわる思い出、そしてお好きな着こなしについて語って頂きましたが‥さすがは大店のご当主。もうとにかく物腰が渋く紳士的でとてもとても素敵なんです。スタッフ女性陣一同、撮影取材終了後は、「素敵だったね‥」と目がハートでありました。
どうぞ皆様、書店で手に取って頂ければ幸いです。今号は「一番捨てたいものは、夫」という離婚特集で、表紙が佐藤愛子先生という強烈さですが、宮本さんのこちらのページからはさわやかな風が吹いております!

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北国にて 2016/12/23



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クリスマスを含むロマンチック3連休、新幹線に乗って、大切な人を訪ねに来ています…
…と、大切な人は大切な人なのですが、実は、或る素晴らしい方への取材で、東北の山奥に出張に来ているのでした。
これが今年最後の取材。真剣勝負が続いています。

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ハセ政宗ロス!~~スピンオフ制作をNHKにリクエストしよう運動 2016/12/19



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昨日で最終回を迎えた「真田丸」。1年間、数々の名場面と名優陣に楽しませてもらいましたが、私が最も心奪われたのは、長谷川朝晴さん演じる伊達政宗です。
…そして、そう思ったのは、どうやら私一人ではではないようで、いの頃からかネット上には「ハセ政宗」という呼び名が登場。今、日本のあちこちで「終わってしまった‥これからどうすればいいの?」「もっとハセ政宗を見たいんだけど‥」とロス現象が起こっているのではないかと思います。もちろん私もその一人です。
   *
そんなハセ政宗の何が素敵なのかと言えば、まず第一は、三谷幸喜さんによる人物造詣がいい。
伊達政宗と言えば、戦国好きなら誰でもその事績をよく知っており、人の心をつかむ意外性のある行動がしゃれていて「伊達者」という語の語源になった人物(ただ単にお洒落というだけではない訳です)。けれど今回の脚本は、その政宗を更に意外に仕立てているところが良いと思うのです。

例えば、政宗と言えば、豊臣秀吉になかなか臣従せず、ようやくぎりぎりのところで頭を下げに出向く際、その覚悟を示す白の死装束で現れて人々の度肝を抜いたエピソードが有名であり、また、料理好きの伊達というエピソードもよく知られていますが、この二つから更に話を膨らませて、今回、「自らずんだ餅をつき、歯の浮くようなお世辞で秀吉をヨイショする」という、ちょっと思いつかない政宗像を展開↓
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しかしその同じ夜、「現状、秀吉に従っておくより仕方ないから今日はあんなことやっておいたけどヨ」と、内心に渦巻く悔しさを真田信繁に吐露。「従わなければならない以上、徹底的にヨイショした」、という戦略的な行動だったことが判明します↓
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その後も、他の大名に先駆けて抜け目なく徳川家と宴席関係を結んだり‥(下の画像は、いち早く徳川家の意図を見抜いた場面の、顔、と言うか、目の演技。素晴らしかった↓)
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軍議の場で豊臣恩顧を笠に着る武将への反感や、政治上の動きが怪しい真田信幸を軽く威嚇するために、自らの官位を一々名前の下につけて発言する嫌味パフォーマンスをしたり…↓
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行動の一つ一つに意外性があって目が離せない!
‥とは言うものの、ただ奇をてらっているだけの行動なら「変な人」で終わる訳で、その裏に周到な計算があるところがいいのですね。こんな男性がいたら素敵だな、と心をわしづかみにされてしまいました。
     *
もちろん、いくら脚本が良くても、役者に力がなければパッとしないまま終わるのでしょう。
恥ずかしながら、この5年ほど仕事に追われてほとんどドラマや映画を観る時間がなく、また、もともと舞台はあまり見ない方なので、長谷川朝晴さんのことを知らなかったのですが‥脚本の意図を深くくみ取り、見事に新しい政宗像に結実させたその才能に、惚れ惚れといたしました。もちろんお顔もたたずまいも、しゅっとしていて素敵過ぎます♪

これほどまでに魅了されるハセ政宗様を、もう一度、そして、もっと深く、長く観たい!
NHKでは折々大河ドラマや朝ドラのスピンオフ篇が作られますが、ぜひハセ政宗で制作頂きたいものです。
例えば、関ヶ原の合戦の最中、東北で伊達と上杉が戦った「慶長出羽合戦」を舞台にするのはどうでしょうか。今回の「真田丸」では、遠藤憲一さん演じるお屋形様(上杉景勝)と村上信五さん演じる直江兼続の主従コンビの名演技も話題になりました。
特に、常に腹に一物持つ苦虫顔の村上直江とハセ政宗の対決を主軸に出羽合戦を描いたら、非常に面白いドラマになるのではないでしょうか。
もちろん、ハセ政宗主演ならどんな物語でも構わないのですが‥

ということで、ハセ政宗に魅了された皆様、ぜひ、NHKにスピンオフ篇をリクエストいたしましょう。
下のURLに、メール・電話・ファックス・手紙、すべての宛て先が載っています。
https://www.nhk.or.jp/css/goiken/mail.html

もう一度、ハセ政宗に会うために…!

おまけ*着物好きで、特に武士の着物、中でも直垂(ひたたれ)という装束が大好きな私は、ハセ政宗様のこの直垂姿にもハートを射抜かれました♪↓
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赤坂迎賓館物語、猫のいる相撲部屋、皇室典範を読む…「婦人画報」1月号にて3企画執筆しました 2016/12/09



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仕事に追われていてご報告が遅れてしまったのですが、発売中の「婦人画報」1月正月号にて、バラエティに富んだ3企画を担当しました。

その第一は、「TOKYO 1964&2020 赤坂迎賓館」。
明治時代に日本の工芸技術の粋を集め、また、当時のヨーロッパ各国から最高水準の部材や家具を取り寄せて建てられた、赤坂離宮。現在は赤坂迎賓館と呼ばれるその建物の百年ほどの物語を、特にオリンピックとの関わりを中心に、田原桂一さんの素晴らしい写真とともに綴ったページです。
戦時中には痛々しい姿に傷つき、やがて1964年の東京オリンピックでは、組織委員会の総本部となった迎賓館。日本復活の熱い想いを込めて、錚々たるメンバーが迎賓館に集まって来た…という、私が仕事の中でも最も好みとしているストーリーものの企画です。ぜひご一読いただければ嬉しく思います。

そして二番目の企画は、「ニャーはっけよい!荒汐部屋の招き猫」。
「日本の正月百景」企画の中の一つで、二匹の猫とともに暮らす東京中央区の相撲部屋「荒汐部屋」を訪ねました。
実はこの仕事の依頼を頂いた時、他にも仕事が詰まり大変な時期だったのですが、猫と相撲と言えば、私の「好きなもの番付」上位を占めるもの。「や、‥やります!」とお答えしていたのでした。
大変楽しく取り組んだページです。ぜひこちらもご覧ください。

最後の企画は、「今、皇室典範を読む」。別冊付録「皇室」の中の一企画です。
生前退位をめぐり、先ごろ発表された天皇陛下のお言葉、そして、女性宮家設立?女性天皇を容認?‥と、昨今何かと議論の尽きない皇室をめぐる諸問題。変わりゆく社会環境の中で、国民一人一人がどう皇室をとらえるのか、その基礎となる法律が「皇室典範」です。
今回の企画では、その条文に詳細な解説を付しました。‥と言っても、もちろん私が勝手に付したのではなく、近代皇族・華蔟論の第一人者である静岡福祉大の小田部雄二先生のご指導を受けたもので、先生には、上記した、皇室をめぐる現在の三つの問題の現状を概観する談話もいただいています。
当たり前のことですが、法律の条文というものはきわめて非情緒的、そして事務的です。それに対し皇室は、様々な人々の様々な思い入れを背負った、言ってみれば高度に情緒的な存在であるでしょう。その皇室が、現状、どのような条件のもとに社会の中で存在しているのか、皇室典範の条文を読んでいるとそれが客観的に見えて来るのです。
ビジネスで交渉事を経験したことがある方なら合点して頂けると思いますが、交渉がこじれにこじれた時、互いの条件や、互いが置かれている現在の経営環境を客観的な数値や客観的な叙述で文章化し、列記して行くと、ふっと合意点が見えて来ることがあります。「皇室典範」を読んでみることには、それと同様の意義があるのではないかということを、今回の仕事を通じて痛感しました。
こちらの企画もぜひご高覧頂けたらと思います。

…と本当にバラエティに富んだ3企画。
今号の「婦人画報」は、他に、波瑠さんの素晴らしく美しいきものスタイル特集や、とにかくめでたい、怒濤の日本各地のお正月風景たたみかけ!そして、モダンかわいいダイアリーの付録も付いています。
年末年始のお伴に「婦人画報」1月号を、ぜひお買い求めください。


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