西端真矢

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週末は、新作狂言舞踊会と旧白洲正子邸でのお茶会へ(着物コーデ付き) 2018/10/29



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週末は土日両日とも、きもので楽しい時を過ごしました。
土曜日は、渋谷のセルリアンホテル能楽堂にて、日本舞踊尾上流お家元の尾上菊之丞さんと狂言の茂山逸平さんの会「逸青会」の10周年記念公演へ。狂言のお衣裳と台詞回しでお話が進行していく中、三味線やお囃子が入って舞いがあり、笑いあり、ほろりとする場面ありの新作狂言が楽しく、また、菊之丞お家元の「鐘の岬」の素踊りに息を呑む素晴らしい一夜でした。
上の写真の左上は、公演終了後、仲良しの尾上流師範・尾上博美さんなど、ご一緒した皆さんと、そして菊之丞お家元と茂山逸平さんと。お二人ともお衣裳を着ておられます。

昨日、日曜日は、うって変わって郊外の町田へ。白洲正子・次郎の住居だった武相荘で開かれた不白流のお茶会に伺いました。
自然多い会場にふさわしい、どこか土の匂いの感じられるお道具組でお茶を頂き、ほっこりと楽しいひと時。上の写真の右下は、ご一緒したお友だちと。私の右は、イラストレーターの岡田知子姉様です。
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週末とは言え、フリーランスの私は、合間には仕事の原稿書きでなかなかなり忙しいため、髪の毛は、土曜日の公演前に美容院でセットし、夜はシャワーキャップをかぶって眠って持たせるという裏技に出ました。何とか乱れもなく乗り切れて(≧▽≦)
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きものコーディネイトは、土曜日(写真右上)は、一方付けの「花の丸」模様が散った、やや赤みの入った紺地の付下げに、無地に近い、鹿子模様を織り出した袋帯。そして、全所有帯締めのうち、最も気に入っている道明の御岳組亀甲を締めて。
古典でありながらモダンなこの帯締め、かなり個性が強く、帯はすっきりとさせた方が良いようです。この力強さがかわいくてかわいくてたまりません。
付下げの「花の丸」模様には、かわいらしい「向かい鳥」さんもいるのですが、今回はバタバタしていて模様のアップは撮っていません。またの機会をお待ち下さいませ。

日曜日(写真左下)は、会場が農家を改造した民芸調の住居跡であり、また、立礼ともお聞きしていたので、紬の無地で伺いました。祖母から伝わった、この手織り手染めと思われる紬は、紫と茶色の中間のような、何とも言えずこっくりとした良い色合い。着物通の方が必ず褒めて下さいますが、昨日もやはり知子姉様がこの色好きー!と愛でてくれたのでした☆
帯は、「名物裂帳」模様の袋帯。まさに裂帳のように布の断片の模様が織り出され、ご丁寧に「荒磯文」などと、名称までも横に織られています。ネットで見つけ、即購入しました。こういう面白い帯は素通りすることが出来ません。
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〆切に追われて心急く毎日ですが、二日間、楽しいことばかりで命が延びたように思います。ご一緒していただいた皆様、ありがとうございました。

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クロワッサン「着物の時間」にて、南極料理人・渡貫淳子さんの着物物語を取材しました🍙 2018/10/22



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「クロワッサン」の連載「着物の時間」、今月は「南極料理人」の渡貫淳子さんを取材しました🍙
実は、渡貫さんの取材は今回が二回目。3年前、第57次南極観測隊の調理隊員として南極へと出発される直前に、「婦人画報」で取材をさせて頂きました。
その時、「南極に着物を持って行きます」「南極で着ます!」と仰っていた渡貫さん。どうなったかなとずっと気になっていて…。

今回の取材では、そのあたりの「南極de着物話」、そしてそもそも南極で着物を、と思うほどに渡貫さんが着物を愛していらっしゃる、その着物個人史をお聞きしています。ぜひご高覧ください。

ちなみに、写真で渡貫さんの後ろに写っているのは、初代南極観測船「宗谷」。この絵を撮りたくてお台場ロケを敢行しました!

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「婦人画報」銀座特集にて、日本舞踊尾上流・尾上菊之丞お家元に観劇の前と後の過ごし方を取材しました。 2018/10/10



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発売中の「婦人画報」、11月号は毎年恒例の銀座特集です。今年は食のみに特化して、「おいしい銀座」で50ページの大特集。その中の「お芝居の前と後」というパートで、日本舞踊尾上流の尾上菊之丞お家元を取材しました。
銀座には歌舞伎座があり、宝塚があり、帝国劇場があり、映画館もたくさん。…が、お芝居がはねた後に流れるのにちょうど良いお店が意外に少ないように思います。
菊之丞お家元は、銀座七丁目育ち、稽古場も銀座の銀座っ子。写真では小さくて分かりにくいかもしれませんが、何とも言えずきものがお似合いです(ぜひ本誌でお確かめを)。
そして、お薦めのビストロ「アン・テリブル」は、取材時に私も少し頂きましたが(原稿を書くために味見が必要なんです!)、しっかりとした味つけがとても好みのもので、ぜひまた訪れたいと思っています。今後歌舞伎をご一緒する皆様、ぜひに♪もちろん、お芝居の日以外にも。
お店のご推薦の他に、お家元には、七丁目、木挽町通りという場所の面白さについても語って頂いています。ぜひご高覧ください。
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ふだん食の取材は担当しない私ですが、今回はお家元の取材の流れで何軒かお店取材も。
中でも上の写真、4丁目「西鉄ソラリアホテル」2階の「フルトシ」さんのフルーツサンド、そのクリームの味は絶品でした。甘いものに滅法うるさい私が言うのですから、絶対保証付き。皆様お試しあれ!
他にも「ディナー級の贅沢ランチ」「銀座シェフが教える銀座の隠れた名店」「銀座の手土産2018」など、保存版のを「おいしい銀座」特集、書店で、電子書籍でお求めください。


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映画「日日是好日」プレミアム試写パーティーへ(新しく購入の礼装帯締めきものコーデ付き) 2018/10/05



黒木華さん主演、たぶん現代ものの映画では初めてお茶を主題にした映画「日日是好日」が、来週10月13日より公開されます。先駆けて昨日は明治記念館にてプレミアム試写パーティーが開かれ、プロデューサーの観世あすか様よりお招きいただき参加いたしました。
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映画の中で黒木さん演じる主人公のお茶の先生役を演じられたのは、樹木希林さん。
残念ながら帰らぬ人となってしまわれましたが、最後までとても楽しみにされていたのが昨日の試写会だったそうです。
と言うのも、この試写会は、ドレスコードがきもの。200名の参加者全員がきもので集合するという圧巻の会場となりました。希林さんはきものを深く深く愛されていたそうで、お茶と同様、次の世代へと必ず日本人が伝え続けていかなければいけないものだと語っていたとのこと。ただの試写会ではなく、「きもので、お茶の映画を観る」ということを重視されていたからこそ、楽しみにされていたのでしょう。きっと昨日は会場のどこかでにっこりと見守ってくれていたものと思います。
写真が、挨拶をされる観世あすかさん。主催者にふさわしい、葵文様の堂々たる色留袖をお召しです。↓
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観世さんは希林さんのお茶の点前を指導するなど、「日日是好日」プロジェクト全体にアドバイザーとして参加されたとのこと。映画中で希林さんが着用したきもののほとんどは観世さんと観世さんのお母様のものだということで、それがため息ものに素敵なのです。映画鑑賞の折にはぜひ衣裳にもご注目ください。
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↑会場中央の舞台には、座ってお茶を点てるための立礼卓が。お茶に詳しい方ならお分かりになりますね。七宝の文様は、そう、遠州流の立礼卓です。この日は遠州流の小堀宗実お家元のお点前を拝見することも出来ました。
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長年きものを着ていると知らず知らずのうちにおきもの友だちが増えていきますが、昨日も会場で、
何人もの顔見知りに遭遇しました。そのうちの四名のお友だちとパチリ↓
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小紋、色無地、訪問着、とさまざまに。私は、牡丹唐草地紋に、淡さくら色から紫まで裾ぼかしになった訪問着…なのですが、写真ではちょうどぼかしが始まるひざ下あたりが写らず色無地のように見えています。ぼかしの具合の写真は、またの機会に。
そしてそして‥昨日のコーディネイトのポイントは、新しくお迎えした帯締めです↓
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「道明」の亀甲組!面積は何分の一かでありながら帯と等しく拮抗する、まさに画竜点睛。高貴な存在感に「帯締めの王道」と惚れ惚れしてしまいます。私が偉いのではなく、帯締め様が偉い!清水の舞台から飛び降りて購入しましたが、これで一生礼装の帯締めは安心と思えば、対価に見合った買い物だと思います。本当に。
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↑そんな高貴な帯締めを次から次へと繰り出す「道明」の奥様、道明三保子先生と、昨日はご一緒していました。先生の帯締めは三井寺組。こちらも本当に素敵でまたまたまたほしくなってしまいますが‥そのためにはそう、一生懸命働かなければ‥
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↑そしてこちらは、試写会のお土産の上生菓子。我が街、吉祥寺の名菓子舗で、さまざまなお流儀のお茶会御用をつとめる「亀屋萬年堂」製。お抹茶色の餡と、薯蕷饅頭には「日日是好日」の焼き印。観世プロデューサーのセンスが光る、さすがの素敵なお土産です。

…と書いてブログを公開したところ、友人から「右のお菓子は、お茶を点てた時に出来る三日月の形を表しているのでは?」との指摘が。
確かに、その通り。つまり私のお菓子の置き方が間違っておりまして、本当は右側に濃く細長い三日月形が来るように置くべきだったのです。全く気づけなかった自分のカンの悪さにがっかりしながら、ますます観世プロデューサーの創意に感嘆した次第。皆様、どうか右側のお菓子(たぶんこなし製)は、細長い三日月が右側に来るのだ、白い縁がお茶碗を表しているのだ、つまりぐるっと時計回りに半回転のイメージでご覧下さいませ。
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さて、映画「日日是好日」は、たまたま何となくお茶を始めた二十歳の女子大生が、大人の女性へと成長していく物語。その傍らにいつもお茶があります。簡単には分からないけれど、むしろ、簡単に分からなくていい。長い時間をかけて、しかも自分の身体感覚を通して分かっていくものがあることのありがたさ。それはまさに日本文化の真髄だと思うのですが、そんなお茶のある暮らしを描いた映画「日日是好日」を、ぜひ皆様もご覧ください。

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