西端真矢

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四国・保多織りの浴衣で、友人の書を見る 2012/08/09



立秋を迎え、暑い季節も半分くらいは越えられたでしょうか。
今日のお着物日記では、友人の書家・土屋翠香(つちや・すいか)さんの書の展示を見に行った日の取り合わせをご紹介します!

*下の写真が、土屋さんの作品と、土屋さん。そう、私の隣りにいる美人の女性・土屋さんがこの作品を書かれたのです!土屋さんのご紹介は後ほど致しますが、まずはお着物のことを…
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*私の着物は、浴衣。四国・讃岐地方で江戸時代より続く伝統織り物、保多織り(ぼたおり)で織られた浴衣です。(素材は、綿)
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*保多織りの特徴は、この、格子が浮き出た紅梅織り↑
一般的な紅梅織りに比べて、格子はかなり小さめです。ぐっと寄って写真を撮ってみましたが、白地の部分にかすかに格子が浮き上がっているのが見えるでしょうか?
この格子の凹凸があるので肌に吸いつかず、夏も涼しい!浴衣や薄物、単衣にするのにぴったりの素材ですね。冬は冬で空気をため込み、暖かいそうです。

*紋様は、超古典、浴衣の柄に使用されることも多い菊唐草です。手仕事の型染めで染められているので、ところどころかすれているのも味。裏表にしっかり型を置き、両面にくっきり文様が出ています。

*帯は、“7月26日の日記”でご紹介した博多の半幅の、裏側。こちらはシンプルに一本の縞のみ。菊唐草文様がにぎやか、かつ色も鮮やか目の藍なので、帯はパキっとシンプルにしてみました。

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*この日拝見した作品が、こちらです↑

「満架薔薇一院香」
「庭の棚いっぱいの薔薇の香りが部屋にまでただよって来る」という意味だとのこと。中国の古詩から採ったものだそうです。
薔薇の「薔」の字から「薇」の字へと続く線の、花のように丸みを帯びたはかないかすれ方!また、「一」の字は薔薇の花びらを意識した形に書いた、とのことでした。筆と墨を自在に操りながら、文字を使って、世界を表現する。表意文字だからこそ出来る美、それが書道なのだということが良く分かります。
土屋さんの字は自由でありながら上品で清新な気品が漂っていると思います。これからも作品を拝見するのが楽しみ!

*土屋翠香さんと私は、かつて某広告代理店で働いていた時の同僚です。一緒に某国民的アイドルが出演する某家庭用品のCMを担当していた当時、私はプロデューサー、彼女はアートディレクター。数年後、二人とも独立して会社を去ったのですが、友情は今も続いています。
当時は彼女が書をやることをちっとも知りませんでしたが、四歳の頃から純正書法連盟の先生について書を始めたとのこと。そして書に専念するために退社後、めったに取れないという満点の成績で師範の許状を取得。期待の新人として書家の道を歩き始めました。

*土屋翠香さんのフェイスブックページはこちら
http://www.facebook.com/suika.tsuchiya

*月2回、新宿のおしゃれシェアオフィスHAPONにて、書道教室も開いています。
「まずは自分の名前を毛筆で書けるようになろう」という単発クラスもあるので、私も近々参加するつもり。皆様もゼヒ!
http://hapon.asia/shinjuku/event/post993/

*また、8月12日まで神奈川県民ホールギャラリーで行われている『臨古書道展』にも出品されているとのことなので、お近くの方は足を運んでみて下さいね。

*それにしても、こうして書の素晴らしさに触れるたび、「何故うちの親は私に書道を習わせてくれなかったのか…」と恨み節の一つも言いたくなります。
…なーんて、でも本当にやる気があれば学校で書道の時間はあったのですから、自分で「習いたい!」とせがんだはずですね。今から書の達人の道‥は無理に決まっていますが、せっかく書家の友人がいることですし、これからは折々書や書道にも触れて行きたいと思います!

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