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久々に着物日記。秋のお着物コーディネート5連弾! 2012/11/17
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「ここのところ、全然着物関係の更新がありませんよね。日中関係のことばかりじゃなく、着物日記も書いて下さい!」
と、着物日記を楽しみにして下さっていた方に、叱られてしまいました。そこで、今日の日記では一気にどーんと“この秋に着た着物と帯の取り合わせ・5パターン”をご紹介したいと思います。(「上海・南京旅行記」の後篇は次回になります)
そう、実は着物日記をつけていない間も、あちこちへ着物で出かけていたのです。まずは10月初めに着た一枚から行ってみます!
金木犀文様の紅型手染め
着物は、金木犀の花と葉を東京紅型の手法で染めたもの。祖母が染めた一枚です。毎年この時期しか着られず、昨年は黄色い帯を合わせましたが、今年は茶色の帯を締めてみました。帯のアップが下の写真です↓
ちょっと分かりにくいのですが、月を意匠化したもの。でも、抽象模様のようにも見え、どんな着物にも合わせやすい一本です。母が今年の春に求めたものを借りてみました。
この日は、八十二歳になる大叔母を食事に招き、白金の八芳園でランチ。写真に写っているのは八芳園の庭園です。盆栽を並べた一角があり、盆栽好きにはたまりません!
菊尽くしの紅型手染め
さて、次の一枚は、10月後半、母の古希祝いの家族夕食会で着たもの。
これも祖母が染めた着物で、文様は「菊尽くし」。帯は、京都西陣「加納幸」の洒落袋帯です。裾に行くほど花の密度が濃くなっている、訪問着の格式の文様付けのため、袋帯を合わせています。帯の文様は「葡萄唐草」です↓
この日の古希祝いは、芝にある「うかい」という料亭で行いました。「うかい」は、東京タワーのすぐ隣りという都心の中の都心に位置しますが、広大な日本庭園が広がっていて、本当に静かで心落ち着きます。懐石料理の一品一品も素晴らしいお味でした。あいにく大雨の日だったので、店内で、着物や季節の室礼を展示したロビーにて撮影したのが一枚目の写真です。
京友禅・小糸敏の菊小紋
さて、次のお着物は、京友禅の名匠・小糸敏氏の友禅染め小紋です。(コンパクトカメラの設定がおかしくなっていて、画像サイズが小さく、ぼやけ気味ですみません。どうやって直したら良いのか分からないのです‥)
昨年春の東北大震災と福島原発事故後、東京中がふさぎ込んで真っ暗な気分に包まれ、経済も沈滞。様々なイベントも全て自粛となっていた時、私の中で突然発作が起こり(笑)、ばーんと買ってしまった一枚です。
「みんなでいつまでもめそめそしていてどうするの?このまま消費が何も動かなかったら、日本は自滅して行くだけじゃない!消費都市東京は、こういう時こそガンガン消費することが使命なのよ!きーっ!」
と、お金もない癖に購入。後の生活が苦しくなった思い出の一枚です‥(涙)
友禅と言うと、普通、糸目糊置きをして中に色を挿して行きますが、この小紋では逆に、ほとんど白上げで仕上げているのが特徴です。小糸氏が、糸からこだわった生地の、その白場が際立っています。
我が家がいつもおつき合いしている吉祥寺のふじやさんの番頭さんによると、こうして白上げする描き方は、実は一番描き手の実力が出るのだとか。色でごまかせない分、線を描く力量が、如実に表れてしまうということのようです。
↑
‥と、ここまで書いて一旦日記をアップした後、小糸敏氏の工房の情報でもリンクしようかしらと様々なサイトを見ていたら、小池敏氏は、型友禅の名工だということが分かりました‥!
読んで下さっていた方、申し訳ありません。手描きではなく、おそらく型友禅です‥でも、紋様をよく見ると輪郭線は手描きのようでもあり‥型染めと手描きの混合でしょうか‥?今度ふじやさんに行った時に訊いてみますが、分かる方がいらっしゃったら教えて下さい!
帯のアップが上の写真。桐紋七宝つなぎ文様の袋帯を合わせました(付け帯です)。小紋には普通袋帯は合わせませんが、かなり華やかな“パーティー仕様”の小紋であり、この秋に2度ほど着て行ったのも華やかなお食事などの場面だったため、袋を締めました。(ただし、外出した当日は2回とも写真を撮るのを忘れてはしゃいでいたため、着姿の写真は帰宅してから家で撮っています)
変わった文様付けのしゃれ訪問着で!
さて、次の一枚も、またもや菊尽くしの文様。(またもやカメラの設定が直せず、ぼやけ気味で申し訳ありません。この後の着姿写真、みんなちょっとボケています)
こちらは、祖母の遺品の中にあった、ちょっと珍しい文様付けの訪問着です。総文様なのですが、裾の所で色を赤に切り変えていて、このことによって訪問着となっています。
↑こんな風に、一枚の花の中で色が黒から赤へと切り替わっている部分もあります。
この着物を祖母が買った時、母は中学生だったそうで、「すごく嬉しそうにしていたことを今でも思い出すわ~」とのこと。母が中学生の頃‥と言うことは、50年ほど前。古典的でありながら現代的な感覚もするこの一枚を、50年前に択んだなんて、我が祖母ながらセンスの良さに天晴れです。
今回は、お茶の先生の古希祝いのお食事会に着て行きました。二枚目の着物と同じく、加納幸の葡萄唐草紋袋帯を合わせています。
黒地江戸小紋に菊の花籠帯
こちらの着物は、江戸小紋。
小さな小さな桜の花びらが無数に散っている文様です。この型付けは非常に難しそうですよね。江戸小紋の伝統工芸士・二代目金田昇さんの作品。花びらの散り具合が敢えて不均一になっているので、江戸小紋と言うと一般的に思い浮かべるかっちりした印象ではなく、どこか色気ただよう雰囲気が出るのです。母と私の大のお気に入りの一枚です。
この着物に、祖母が染めた菊の帯を合わせてみました。帯揚げに、抹茶のようなくすんだ緑色、帯締めに、黒みがかった朱色の一本を入れています。
一枚目の写真の後ろに映っているのは、お月見の室礼です。
この日は、アサヒビールのあのう〇ちビルの4階ホールで開かれた、お月見イベントに参加しました。
アサヒビールが支援する「隅田川アートプロジェクト(SRAP)」というアート&環境運動あるのですが、その一環として、この日は江戸時代の戯作者・鶴屋南北に関するトークショーが開かれました。江戸時代に関する内容だから江戸小紋で、とこの着物を択びました。
SRAPでは、毎年一つ大テーマを決めつつ、江戸時代や隅田川に関する大小様々なアート&環境イベントを開催しています。メインの開催期間は6月~7月なのですが、2013年度のテーマが鶴屋南北になるということで、その予習篇ということで、今回のトークショーが開かれました。
この2013年度のSRAPに、もしかしたら私も一部参画するかも知れません。まだ企画段階なのでどうなるか分かりませんが、和の伝統を愛し、楽しんでいる方々と、アイディアを練ることをまずは楽しみたいと思います!
隅田川アートプロジェクト(SRAP)のホームページは下記に
http://www.asahibeer.co.jp/csr/philanthropy/art-cul/collabo.html
すっきり清潔な印象のお召に、菊の帯を
さて、最後の一枚は、同じ菊の帯を、真逆の白地の着物に合わせてみました。
これは、京都西陣の機元「洛陽織物」の網代お召。籠などに使う竹の編み方に「網代」というものがあり、それを織りの文様化したものです。伝統文様をすがすがしく織り上げ、とても清潔な印象のする一枚です。
そのお着物に、一つ前と同じ菊の花籠文様の帯を合わせました。今回は帯締めを、紫色に差し替えています。
早稲田大学で開かれた着物学講座「黄八丈の織りと染め」を聞きに行った日に着たので、1枚目の写真には教室が写っています!
*
いかがだったでしょうか、どんとお着物コーディネート5連弾。今後も着物での外出予定がいっぱいありますし、近々岡山県の倉敷に、“全日程着物で旅行”しようかな、という計画もあるので、今後もますます着物日記充実!の予定です。皆様また遊びに来て下さい!
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