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家康の孫娘が着た着物が、7月7日、浅草に登場!その着物の画像をご紹介します。 2013/06/27
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私・西端真矢がプロデュースする着物イベント“江戸着物ファッションショー”。
6月13日の日記では武家の高位の女性が夏だけに着た“茶屋染め帷子”という夏の麻の着物が登場することをお伝えしましたが‥
今日の日記では、またまたすごい着物が登場することを写真付きで予告したいと思います。
じゃーん!
徳川家康の孫娘であり、二代将軍・秀忠の娘。そして長じてからは、御水尾天皇に嫁いだ東福門院和子。彼女が着ていたお着物が登場致します!
その後ろ姿の画像をちらりご紹介致しましょう。以前、『ふでばこ』という雑誌でこのお着物が採り上げられたことがあり、その表紙を私がスキャンしたものです↓
このお着物は、関西学院大学教授であり、日本服飾史の第一人者である河上繁樹先生とその研究室の皆様、そして京都の一流着物職人さんの共同作業により、完全復元されたもの。とんでもない技術ととんでもない情熱がそそぎこまれた、とんでもないお着物です。
復元のもととなったのは、“雁金屋 御用雛形帳”。
“雛形(ひいながた)“とは、デザインブックのことで、上の画像がまさにそれなのですが、着物のどこにどんな文様を置くのか、その際、色はどうするのか、刺繍にするのか、絞り染めで表現するのか‥デザインだけではなくそんな制作上の指示も書き込まれた、今で言う発注書のことです。
関西学院大学河上研究室と京都の職人の皆様は、この雛形に書かれている全ての指示を、忠実に再現された訳で、それがいかにすごいことか、皆様にもだんだんお分かり頂けたのではないかと思います。発注の年も分かっていまして、寛文4年、1664年に、東福門院から雁金屋に発注されたもの。それが時代を超えて、現代によみがえったのです。
ちなみに、“雁金屋”とは、この着物の発注を受けた呉服店の名前。この店、実は、江戸の大画家、国宝『燕子花図屏風』や国宝『紅白梅図屏風』の、あの尾形光琳の実家でもあります。
この東福門院の寛文小袖は、これまでに上で挙げた『ふでばこ』で採り上げられた機会、そして関西で静態展示が行われたこと以外展示の機会はなく、今回、関東では初登場。しかも、人体の上に載せた、“着るもの”である着物の本来的な姿での展示となります。
皆様どうぞお見逃しなく、7月7日、浅草へ足をお運び頂けたらと思います。
(本日記の最後に開演日時などの詳細情報を付けております)
*
江戸着物ファッションショーの企画を始めてから、幾つもの難関がありましたが、江戸初期の着物をどう表現するのか?という問題はいつまで経っても解決策が見つからず、夜も眠れないくらい悩み続けていました。
江戸後期の着物なら、アンティーク着物屋さんなどにも在庫があり、買い取ったりレンタルすることが出来ます。けれど前期から中期の着物は、古く、あまりにも貴重過ぎて、博物館のガラスケースの向こうにしか存在していない。
一時は、現代の着物で文様付けが似ているものを使って再現しようと考え、あれこれ探していたのですが、どうしても偽物臭がただよってしまうのです。一体どうしたものか。
そんな時に、偶然、河上先生の研究室が江戸初期の着物、専門用語では“寛文小袖”と言うのですが、寛文小袖の復元に取り組まれていたことを知りました。服飾史おたくの私は河上先生のご著書や論文で日頃から勉強していたので、お名前にもどこか親しみを感じます。
「よし!ダメでもともと。貸して頂けないかご連絡してみよう!」
と決心しました。
しかし、そもそもどこに連絡したら良いのかも分からず、まずは大学の事務局に電話を掛け、受けて下さったその事務局の方のご厚意で、先生に話を取り次いで頂けることが決まりました。一生懸命、江戸着物ファッションショーの主旨を書いたメールを送信し、その日はもう、祈るような気持ちで眠ったことを覚えています。
そして、翌日、先生からお電話が。寛文の着姿を曲げずに忠実に着装することが出来るなら、貸しても良い、という許可を頂けたのです。その瞬間、じわっと涙がにじんでいました。
*
こうしてお貸出し頂けることになった、江戸時代初期、セレブ中のセレブが着たお着物。そして帯まで含めた寛文の着姿一色を、どうぞ皆様楽しみにお待ち下さい。
江戸着物ファッションショーは、7月7日14時開演。
浅草・吾妻橋のあの金の雲を載せたビル、アサヒアートスクエアで開催します。
確実に席を確保出来るご予約は、edokimonoshow@gmail.com までメール下さい。
また、イベントの詳細は、下記URLよりご覧ください。
http://www.maya-fwe.com/4/000251_J.html
皆様のお出でを心よりお待ちしています!
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