西端真矢

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「宝くじに当たったら」 2010/03/24



「ねえねえ、もしも今1億円の宝くじに当たったら何に使う?」
というのは、ドライブ中とか飲み会既に4時間経過とか、残業夜の終わらない見積書を前に、同僚同士でつぶやく定番の話題。

私は、もしも1億円当たったら、一生大学に通って過ごしたい。
受けるのは、ダンゼン日本史学科。それも現代史を学びたい。大正デモクラシーから満州事変、二・二六事件、日中戦争、太平洋戦争へと続く暗い暗い日本人狂気の時代。
私は既に4年制大学を一度卒業してるから、3年からの学士入学でオーケーのはず。一生懸命勉強して目のさめるような素晴らしい卒論を書き、そのまま大学院に進む。もしも大学院の入試ではねられたら、何しろ1億円も持っているのだから、裏金を積んででも大学院に進みたい。それが私の夢。

         *

それからもう一つの夢は、北京・上海・香港の小ぶりのホテルの常連になること。それも、出来るだけ伝統的な中国建築の面影を残しているホテルがいい。ポーターに「いらっしゃいませ=歓迎過来」じゃなく、「おかえりなさい=您回来了」と言われる存在。1年のうち3分の1は、中国で暮らしたい。それが私のもう一つの夢。

もちろん、写真を撮るための様々な機材も好きなだけ買い集める。
広角から望遠までマミヤとハッセルのレンズを一式(ニコンはもう1式持ってるからいらない)。
照明道具の基本的なものを2セット。
フジの6×9も買いたいかな。
あと、色温度メーター(高いんだ、これが)。
撮影に行くときは車で家まで迎えに来て機材を全部積みこみ、終わったら家まで送り届けてくれる運転手のバイトさんを雇う(今は非力な体で全部一人で運んでいてもー死にそう!)。
それから写真を焼くときは、液の調合を全部やってくれるバイトさんにも来てもらう。(今は全部一人でやっていて面倒くささに憤死しそう)
ああ、こんな写真生活を送れたら、本当にどんなにストレスは少ないだろう。

それから、2年くらいは、日本美術史の講座にも併行して通いたい。その後は書道も習いたいし、造園の知識も身につけたい。ああ、そうそう、韓国語の勉強も!

‥‥でも、それくらいなのだ、1億円の使い道は。消費大好きなアラフォー世代らしくもなく、何だかやけにガリ勉なかんじ。若い頃は、「1億当たったら、5千万は洋服に使う」なんて言っていたものだけど、そんなすがすがしい博打は今はもう想像でも打てそうにない。

         *

さて、現実に戻ると、今日も私の前には山積みのライター仕事。せっせと立ち向かうけれど大したお金にはならず、時間ばかりが過ぎてゆく。
それでも、なけなしのお金をはたいて、昭和史の本を買い、レンズを買い、フィルムを買い‥。せっせと貯金をして、中国とも行ったり来たりをかなえたい。
mixi日記から引っ越して来たこちらのページで今日からそんな日常を綴っていくので、ゼヒご愛読下さい!