西端真矢

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「春るるる」 2010/04/30



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ようやく天気も少しずつ暖かくなり、4月生まれで春大好きな私は気分上々!
‥と言うのも前の日記にも書いた通り、そもそも今年は1月から3月までひたすら仕事をして過ごし、特に2月以降、プライベートな外出と言えば、

1)バーゲンに行った
2)友人から招待状を頂いた映画『The age of stupid』の試写会へ行った
3)髪型がどうしようもないことになって来たので美容院にカットへ行った(帰り道に偶然トラスムンドの浜崎さんに会って30分立ち話した☆)
4)「どうしてもこれだけは逃せない」と国立博物館の「長谷川等伯展」へ行った

‥と本当に数えるほどしかない。しかもどれも、取材や打ち合わせの合間を縫っての短時間・単独行動。振り返っても悲しくなるだけの地味過ぎる今年の冬生活だった‥「あ、でも、Kさんと水炊き食べに行ったじゃない」‥と思い出してみたけれど、Kさんは今作っている本の担当編集者だから、それさえ仕事を兼ねたディナーなのだった‥。

そんな一人ぼっち生活の反動で、4月はぐっとのんびりと、人と会うことを優先して過ごした。
たとえば、ミュージシャンのaen(鈴木康文)さん・ぬいぐるみアーティストのmiouさんとお花見したり(後からpagatas律子さんも合流~)、装丁作家の大村麻紀子ちゃんとイラストレーターのPommetteちゃんと三人で四谷フレンチディナーしたり、古い友人の麗子と久々に吉祥寺お茶したり、同じく古い友人でチェコから一時帰国中のうららちゃんと韓国料理を食べに行ったり、河野円ちゃんのライブに行ってその後会場でバッタリ会ったインプロ・バイオリニストの矢野礼子さんと井の頭公園をお散歩したり、北京電影学院の留学仲間でドキュメンタリー映画監督の片岡希ちゃんと和食ディナーして日本映画界の現状をあれこれ教えてもらったり‥ああ、本当に私って、女子にもてるんだよナ~~。
(注*それぞれの方のお名前の後の*をクリックすると皆さんのホームページなど、活動を紹介するページに飛びます。レッツ・クリック!)

そんな中、今日の日記のトップに挙げた写真は(庭で撮影しました)、麗子からもらったお誕生日プレゼント(の一部)。かわいい花柄の布に包まれた瓶状のそれは、お洒落なジンジャエール?(ジンジャエール好きなので)とワクワクして開けると、何と、ダストブロワーだった!
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何故ダストブロワーかと言えば、それは、以前私がmixi日記だった頃の日記に、
「私はいまだフィルムで撮影して暗室で写真を焼くけれど、今の時代、何かとデジタル用途があるので、その焼いた写真をデータ化するためのスキャン作業が避けて通れない。
でも、スキャンをすると、そのスキャン台に無数に浮かんでいる小さな小さな肉眼では見えないほどの埃の影が、白く疫病のようにデータに写り込んでしまう。それをフォトショップでいちいち除去するのが、もーっ本当に大変なの!!!いつも涙目なの!!!もう、埃除去作業大嫌い!!!発狂しそう!!!」
と嘆いたのを、麗子はちゃんと覚えてくれていたのだった。泣かせるじゃないの、麗子。心のこもったプレゼント、本当にありがとうネ。
麗子の他にも、上に書いたPommetteちゃんが私のこのホームページをいつの間にかツイッタ―で紹介してくれていたり、大村麻紀子ちゃんが私の仕事に役立ちそうな人を紹介しましょうかとメールをくれたり、下にこれから書くクラブ仲間飲み会で久々に会ったマイマイが、やはりツイッタ―でこのホームページに載せた私の文章作品を紹介していてくれたり‥と、結局私は年下の女の子たちにいつも支えられているのだと実感する。
女の子たち、本当にありがとう。姉さんもみんなのことが大大大好きヨ!

     *

さてさて、そうやって、友だちと会い、仕事も適度に撮影やら打ち合わせやら校正やら本の構成作りやらをこなして過ごしていると、ようやく体が温まり、春が来たことを実感する。
そんな中、4月の終わりには、久々に昔からのクラブ仲間と朝までお酒を飲んで異常に楽しく過ごし、昨日は昨日でスーパーデラックスのノイズイベントに出かけて、山川冬樹さんと灰野敬二さんのヒューマンボイス・ノイズライブというものすごいものを耳にして/目にして興奮しながらシャッターを押しまくり‥。昔よりはペースは落ちるものの(文章の方でやることがいっぱいあるので)、アンダーグラウンド写真もゆっくりと撮りだめていきたいと思うのだった。
そう言えば、5月末にはごく短期間だけれど、グループ展に参加することにもなった。つくづく調子のいい春である。
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(↑上の写真は、そのクラブ仲間飲み会の2次会で、深夜、飲み屋のノートに皆で描いた落書き。2次会参加メンバー全員猫を飼っていて、猫を描いたのだけど‥上から、ミカ、チェリーボーイ・ファンクションくん、永田一直さん、りあるごーるどちゃん、私が描いた猫。チェリーボーイくんの絵が下手過ぎて‥)

       *

そして、この春、私がちょっと忙しいのは、テレビドラマに振り回されているからでもある。
そう、TBS水曜夜9時からの『IRIS』と、NHK土曜9時からの『チェイス~国税査察官』。日頃テレビドラマを全く観ない私が、3日ごとに大騒ぎだ。
もちろん、『IRIS』はイ・ビョンホン、『チェイス』はARATAを見るために、観る。(両ドラマとも、ストーリーも相当面白い)
『チェイス』の主演は江口洋介で、江口洋介の場面の方がかなり多いけれどずーっと我慢して、ARATAの場面になると目をきキラキラまばたきさせて、観る。正直、今のARATAの髪型はもみあげの上辺りがタラちゃんのような刈り上げ?状になっているのが相当疑問符だけれど、とにかくARATAなので!元がかっこいいので!大きな失点とは言えまい。
今回、悪役を演じているARATA。クールで素晴らしい。イ・ビョンホンは情熱的で素晴らしい。二人の見目麗しく演技力も抜群な俳優が3日置きに登場する今クール、私にとっては大ドラマ豊作期である!

       *

そんなこの春、ショックだったこともあって、それは、楽しみにしていた読み物連載が、二つも一気に終了してしまったこと。
一つは、前にもこの日記に書いたけれど、作家の赤坂真理が週刊新潮に連載していた、『テレビの穴』というコラム。
テレビ(それもドラマがメイン)を軸にして、それに対する批評がしっかり日本社会分析批評にもなっていたこのコラム。私は彼女の小説はこれまで一冊も読んだことがなかったけれど、これほど鋭い観察眼と分析力を持つ人が書く小説なら面白いかも知れない、と、そう思わされるコラムだった。

そしてもう一つショックだったのは、honeycomで連載されている長谷部千彩さんの日記が、しばらく休載となってしまうこと。これを読むのが毎晩の楽しみだったのに‥
長谷部さんは、レコードレーベルreadymade*の社長で、これまでに二冊発表されているエッセイは、『有閑マドモワゼル』が美文いい女調、『レディメイド*はせべ社長のひみつダイアリー』が働く女の本音調で、どちらも素晴らしいけれど、私は『ひみつダイアリー』の方がより好きだった。お風呂に入りながらぱらぱら1日、2日分を読むのが毎日の小さな楽しみで、面白くてげらげら声を立てて笑い、その声がお風呂に反響しまくる‥そんな文章が満載の本だった。(女子の皆様ゼヒご購入を!)

そんなコラムの名手・長谷部社長は、このところはずっとhoneycomで日記を連載していた。しかし、しばらく香港で暮らすということで、その間日記は休載という発表がつい最近‥。ああ、ファンは心底がっかりため息をつくのです‥。
でも、長谷部社長と言えば、モデル並みに美人でハイセンスなレコードレーベルの社長でその上フランス留学経験があってブランドの服で身を固めていて‥というような絵に描いたような‘おしゃれ女性’。そういう女性が、今は自ら選んで、そこに何かがあると感じて、香港に住みに行くんだなあ、というのが、私のようなアジア好き15年選手には何とも感慨深くもあるのだ。
そう、やっぱり21世紀はアジアの時代だよ。ヨーロッパ・アメリカじゃないんだよ。長谷部社長、ますますファンになりました!ずっとついて行きます!(勝手に‥)

      *

そんな春の初め、ふーっとため息、もの想い‥な出来事もあるにはあるけれどここには書かない。上手く行くといいのだけど‥と祈るような気持ちの仕事の企画もあるにはあるけれどそれもまたここには書けない。
人生いつもドキドキ続き。今、目の前に咲く庭の花、いつも歩く並木道の枝に咲く小さな花を愛し、手の中にある縁を大切に慈しんで、女の人生生きて行こうと思うのだ。