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「お着物の記 八 泥大島!」 2010/10/08
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十月一日からお着物世界は「袷(あわせ)」を着る季節に入ります。袷とは、裏の付いた着物のこと。要するに寒い季節に着る温かい着物のことです。
袷を着るのは、十月から五月まで。圧倒的に着用期間が長いので、必然的に箪笥の中にも袷が占める割合は高くなります。これはつまり、コーディネートの可能性が広がる!ということ。色々取っ換え引っ換え楽しめる訳です。むふふ。
さて、ここのところ、外出時はなるべく着物で出かけるようにしている私です。今後はお仕事の打ち合わせなども着物で‥‥と思っているのですが、今のところまだそこまでは。そんな中、最近「大島」という種類の着物を着たので、コーディネートを二組ご紹介。
*大島は、鹿児島県奄美大島で作られる紬(つむぎ)という織り方のこと。その中でも黒の大島を「泥大島」と呼びますが、これは、田んぼの泥の中に、織る前の糸を何度も叩きつける工程があるため。大島の土に含まれる成分が絹糸と化学反応して、独特の黒が生まれるのだそうです。
*大島の特徴は、軽く、光沢があること。着ていて何とも華があります。大島ファンはことに多いのでしょうか。祖母から受け継いだこの泥大島を着て歩いていると、いかにもお着物好きそうな品の良い年配の女性から、「あら、いい大島ね」「コーディネート、とても素敵よ」などと声を掛けて頂きます。着物から生まれる異世代交流。楽しい!
*写真では分かりにくいのですが、左右の見頃の両方に、肩から裾にかけて大柄の南国の花と唐草の文様が赤茶色で織られています。
*帯は、吉祥寺の若い感覚の呉服屋さん、くるりkesaのガレージセールでごく最近買ったもの。
くるりグループはデニム地の着物を作って大ヒットを飛ばすなど、新感覚の着物を次々と提案している着物屋さん。個人的には、洋服感覚が強過ぎるところがちょっと物足りなく思いますが、「まずはくるり風のコーディネート」は、洋服好きの方も入って来やすい。そこから徐々に個人個人で変わって行けばいいのかな、と思います。きっと、着物人口を増やすために必須の店なのでしょう。実際、清潔感があってとてもきれいで、私もくるり風のコーディネートにしてみたい日もあります!
くるりのホームページはこちら↓
http://kururi.net/
*帯揚げは、最初は桃色を入れていたのですが、母が一言、「茶色の方がいいわよ」。なるほどチョコレート色のこの帯揚げが見事な差し色になってくれました。
*帯締めは黒で、コーディネートをきりりと引き締め!
*もう一つ、帯を変えてお出かけした日もあるのです↓
*これは、9月22日の日記で締めていたものと同じ帯。祖母が染めた紅型です。黒との相性バッチリですよね~。
10年来の友人、建築家の柄沢祐輔くんが参加した建築展「CITY2.0 ウェブ世代の都市進化論」を見に行った日に着て行きました。
磯崎新やカオス*ラウンジ、はたまた森ビルグループも参加しているこの建築展。今年の建築関係の展覧会の中で、最高の入りだそうです。24日まで表参道GYREにて開催中。
http://www.gyre-omotesando.com/news/eye_of_gyre.html
http://aar.art-it.asia/u/city20/?art-it-aar=0ee8725e43a502f688588046cfebb7cb
柄沢くんは、中国・瀋陽で現在進行中の巨大地下都市プロジェクト・コンペ勝利案を展示。アルゴリズム手法という新しい建築方法を使ったアイディアで、ちょっと度肝を抜かれます。何せ、この地下都市の建築構造は、ヒマワリの種の配列を内に秘めているのですから!
もう、いつ出会ったのかすら忘れてしまった柄沢くんですが、初めて会ったその瞬間から二人で哲学の話してた!しかも場所はクラブだった!大島を着て行ったこの日も、柄沢くん自らに作品を解説してもらい(贅沢~~)、ピンポンダッシャーちゃんも加わっての夕食でもアルゴリズム手法についての話、私がこの間書いた本の内容についての話などなど、話題は無限に尽きることなし。昔から、世界的な建築家になるに違いないと踏んでいた柄沢くんですが、着々と巨匠への道を歩んでいるようです。頼もしい!
*ところで、今回の二組の泥大島コーディネートには、藤色に近い濃いピンクの半衿を入れてみました。むふふ。大人っぽくて気に入りの組み合わせです!