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「ライター仕事七つ道具」 2010/10/28
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今日の日記はいつもとは趣向を変えて、仕事の際の絶対必需品、七つ道具をご紹介したいと思います。
何を隠そう、私、女性誌などで度々組まれる人気企画「鞄の中身拝見!」が大好きです。古くは小学校時代、『明星』などのアイドル雑誌を愛読していたちびっこの頃から、キョンキョンや薬師丸ひろ子など、当時憧れていたお姉さんアイドルの鞄の中身写真を凝視。
長じておしゃれに興味を持つようになってからも、『Olive』『anan』『SPUR』『ELLE』『sweet』などなどに掲載されるおしゃれ業界人の鞄の中身写真を、気がつくと1枚最低5分ずつは凝視している自分がいました。何と「鞄の中身拝見」ページだけ切り取ってファイルにまとめたりもしているほど‥‥。何故こんなに好きなのか分からないけれど大好きなのです。
‥‥でも、毎月必ずどこかの雑誌で「鞄の中身拝見」特集が組まれているところを見ると、世の中の人もきっと私に劣らずこの企画が大好きなのでしょう。そこで今日は、特に私がライター仕事の取材時に必ず持ち歩く必殺お仕事道具をご紹介しようと思い立ちました。
ライター仕事七つ道具その一 ボイスレコーダー
取材時に何と言っても一番必要なものはこれです!これがあれば他のものは全部忘れてもまあ何とかなるかも知れない‥というくらいに大切な道具。
だから前日の夜に、ちゃんと充電されているかを必ずチェック。過去に一度だけ、取材中に電源が落ちてしまったことがあって真っ青に。二度と繰り返したくありません。
七つ道具その二&その三 ノートとボールペン
「ボイスレコーダーで録音しているんだから、ノートを取る必要はないんじゃない?」と思われるかも知れませんが、いえいえそんなことはないんです。
普通人が何かについて話をしようとする時、最初から最後まで理路整然と・時間軸に沿って・順々に話すことが出来る人などまずいません。話はあっちに飛びこっちに飛び、その中から核心になるエピソードや思いが浮かび上がって来るのであって、それを上手く引き出すのが取材者の務めでもある訳です。
さて、その取材者であるライターが家に帰って原稿をまとめる時、まずはばっとインタビューの全体を概観出来ることが実はとても大切。原稿にはどんな場合でも字数の制限がありますから、その制約の中でどのエピソードを拾ってどのエピソードを落とすのか?選択をするときに全体を見渡せることがとても重要になって来ます。
また、「AのエピソードはBのエピソードの前に話してたんだっけ?後だっけ?」などと、ボイスレコーダーの中身を聞き返す時の目印にも使えます。何かと役立つノート記録なのです。たとえどんなにみみずののたくったような、時に自分自身にさえ判読不可能な字で書かれていても‥‥
筆記具は、サインペンでもシャープペンでもなく、ボールペンが一番!適度な筆圧でなめらかに書き飛ばすことが出来るからです。
過去に2度、筆記具を忘れて取材場所に着いてしまったことがありました‥‥。1度は近くのコンビニで100円ボールペンを購入。あとの1度は、広告関係の仕事だったので同行の営業マンにお借りして何とか乗り切りました。これももう二度と繰り返したくはない思い出です‥‥。
ちなみにボールペンは書ければ何でも良いのですが、今使っているのはDOMMUNEの前身、渋谷にあった宇川さんのオフィス兼クラブMixroofficeのもの。これがドリンク券代わりだったのですよね。なつかしい!
七つ道具その四 懐中時計
ライターが取材に伺う時、それはその取材対象者の方が何らかの有益な情報をお持ちだからであって、そのような有益な情報をお持ちの方は当然忙しい方がほとんどです。「40分で必ず終えて下さい」などと時間を指定されることもしばしば。
だから、事前にお聞きしたい内容をメモにまとめ、時間配分を考えながら上手くインタビューすることが肝要となります。そこで時計の登場。
腕時計でも良いのですが、お話ししながらちらちら腕を見るのはいかにも失礼だなと考え、私はノートのそばに懐中時計を置いて、自然に視線が時計に落ちるようにしています。また、時計の形式は、デジタルではなく針のあるアナログ時計の方がいい。と言うのもアナログ時計の方が、15分単位で図形的に時間を捉えられ、残りの時間配分をとっさに計算しやすいからです。インタビューに神経を集中しながら同時に時間配分を考えるとき、この「簡単さ」はとても大切なんですよね。
ちなみにこの時計は、将来作りたい本の資料として買った8枚組DVDセット『昭和と戦争』、3万8千円也!のおまけについて来たもの。裏は何と戦艦大和です‥‥↓
そして、ボイスレコーダーと懐中時計は、こんな↑ソフトケースに入れて持ち運んでいます。ヨドバシカメラで買ったデジタルカメラケースに、コントモコさんの猫のブローチを留めています!かわいいでしょ!
七つ道具その五 ポケット地図帳
重度の方向音痴で数々の珍道中をやらかしている私。しかし仕事の時は絶対遅刻出来ないため、地図が必需品です。
いずれスマートフォンに買い替えればナビアプリで誘導してもらえるのでしょうが、今のところほしい機種がないため、普通携帯電話のまま。そこで道探しのためには超アナログにポケット地図帳持参です。すぐ目当てのページを開くため、ポストイットを栞代わりにしている工夫が我ながら泣ける‥‥。もちろんくるくる回しながら見るのが必須!
七つ道具その六 ポメラ
忙しい時は、一日のうちに取材や打ち合わせが二つ三つ重なることもしばしば。そんなときは合間の時間に喫茶店に入って(私はスタバなどよりレトロ喫茶が一番好き!)、今終えたばかりの取材を早速原稿にまとめることも。ポメラは軽く小さく、重度の肩コリ症の私にも何とか運べるところが魅力です。(上の写真で、ボールペンとの大きさを比較してみてください)シールが大好きなので、蓋にマカロンのシールなど貼って楽しんでいます♪
‥‥いかがだったでしょうか。ライター七つ道具、と書きつつ、六つしかなかった‥‥。
もちろん、取材の前には入念に資料を読むことが必須だし、それをまとめて箇条書きにしたものもよく現場に持ち込むし、また、帰宅してからPCに原稿をまとめ上げる訳で、何と言ってもPCが最大の仕事道具ではあるのですが、毎回取材時には上に書いたようなものを持ち歩いているのでした!
最近では前日に、「明日取材に行く街の呉服屋さん」をネットで調べておくことも習慣になって来ました。取材の後にその街その街の呉服屋さんや和雑貨屋さんを訪れ、気が向けば小物を買ったり店主とお話をしてみたり。続けて行くうちに、東京ではまだまだほとんどどの駅にも、最低でも一軒は呉服屋さんがあることが分かって来ました。これを何とか絶やしたくない!毎日使う道具をかわいくしてみることも含め、仕事のプロセス全体に楽しみを見つけたいと思う欲張り人間の私であります!