西端真矢

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地震後初めて着物で外出*お着物の記 2011/03/26



先週の日曜日、吉祥寺の外れにある一軒家カフェ「nito cafe」で、友人の写真家・関根健太郎さんの写真展が開かれていました。
まだまだ大きな余震が来る可能性が高いこの時期。洋服に比べれば着物は足さばきに若干制約がありますから、「どうしようかな?」と迷ったのですが‥やはり着物で出かけることにしました。この1年ほどの間に、私にとってはすっかり「外出=着物」の習慣が身に着いてしまったのですよね‥。nito cafeは我が家から徒歩15分ということもあり、バッグの中にスニーカー持参で出かけました。

その日のコーディネートがコチラ↓
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*草花文様の紬。これは、ごく最近買ったお着物です。2月の終り頃だったか、仕事の取材帰りに渋谷駅をふらあっと歩いていると、「大着物市」のポスターが。見るだけ、見るだけ‥のつもりがついつい「あれ?あの変わった着物何だろう?」と吸い寄せられ‥結局買ってしまったのがこの一枚でありました。えへん。

*縦に額縁文様に黒い筋が入った紬。草花文様を織り出しています。いわゆる、「織り絵羽」の着物ですね。
一見、花や、薄紫色や白で繊細に表現した草の部分は染めているのかな?と思うのですが、いえいえ、全て織りで表現しているのでした。これはなかなかに優れた技術が詰め込まれた着物です。

*文様を全て織りで表現となると、本来ならとーってもお高いお値段になるはず。ところが、サンプルで、撮影用に背の小さなモデルさんに合わせて仕立てたものなので、なかなか着られる人がいない‥ということで、ビックリするほど破格のお値段になっていました。即購入です。

*帯は、祖母から受け継いだ唐花文様のかがり八寸。昭和初期頃の、モダン東京の香りを感じさせてくれる一本です。つづらの中にくるくると丸めて入っていたものを、最近吉祥寺の「あも」でかがり八寸に仕立て直し、今回初下ろし。この着物との相性バッチリだったかと思います。

*私は、着物は、「洋服感覚の着物」「洋服感覚のコーディネート」という考え方が嫌いです。洋服風に着たいなら、洋服を着ればいい。着物を着る以上、洋服のコーディネートとは違った“着物ならではの匂い”のある組み合わせを打ち出したいんです。

*今回のこの紬の着物は、「洋服風着物」になってしまうギリギリのところにある文様かなと思っています。でも、草や花の表現の仕方にちょっと和の匂いがして、「洋服のテキスタイル」になってしまうギリギリ手前のところで踏ん張っている。
これに、敢えて強烈な唐花文様の帯を持って来ることで、洋服では考えられないやり過ぎコーディネートを実現。ところが着物だと、このくらいのやり過ぎがとってもいい塩梅なんですね。これこそが“着物ならではの匂い”かと。
今回、着姿の写真を撮らなかったのですが、そのうちまたこの組み合わせで出かけて写真を撮り、実際に着たときの「帯と着物のバランス」を見て頂けたらと思います!

*帯揚げは、ベージュ地に源氏香を桃色や薄紫で織り出したもの。ヘビーローテーションの藤色の帯締めで!

*地震の混乱でお着物日記を休んでいましたが、2月に着た着物など、また折々ご紹介して行きたいと思います!


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