西端真矢

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淡いピンク地の小紋で道明の講演会へ! 2011/09/26



先週末、沼袋のシルクラブで開かれた帯締めと組紐に関する講演会&展覧会へ行って来ました。
お話し下さったのは、お着物好きなら誰もが知っている帯締めの老舗、道明の当主奥様でいらっしゃる道明三保子先生。先生は長年文化学園大学で教鞭を取られ、また、文化学園服飾博物館の学芸室長でもあられました。
世界各国の服飾史に精通していらっしゃる先生。当日は、組紐の起源(紀元前の中央アジア!)から、現在の帯締めに至るまでの長い道のりを要点をつかみながらお話し下さり、着物好き、布好き、染色好き、そしてもちろん組紐好きの方にはたまらない内容でした!(来場者多数のため、急遽回数を2回に増やして講演されたほど!)

会場には道明の新作帯締め、そして、道明がこれまで復元した正倉院組紐、平安貴族の束帯で使われる帯用の紐(=平緒)、平家納経の組紐…などが展示され、服飾史を勉強中の私には自分の目で実物を確かめることが出来、「来て良かった!」としみじみ実感する展示でした。

実は、道明先生と私の母は、東京大学美術史学科で同級生でした。
当時、東京紅型の染めをしていた私の祖母の帯を、道明先生や先生のお母様が気に入って何本か買って下さり、今でも締めて頂いている‥そんなご縁もあって、当日は講演の後、しばし楽しくお話をさせて頂きました。
残念ながら先生とご一緒にお写真は撮らなかったのですが、その日、講演会の後に母の誕生日を祝って家族の食事会があり、レストランで着姿を撮りました↓
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帯は、祖母が染めた東京紅型。祖母好みの可憐な色合いの蟹牡丹唐草文様です。
もちろん、帯締めは道明を締めました。上の写真では分かりにくいので、こちらでご確認下さい。淡い藤色がたくさんの帯や着物によく合い、とても出番の多い一本です↓
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着物の文様は、蛍ぼかし。ぼやんとぼけた円形の玉が飛び小紋で入っているものを蛍ぼかしと言います。今年作った新しい単衣。淡い色の着物が大好きなので、着ていてウキウキでした↓
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ところで、当日、道明先生からご著書を頂いてしまいました☆
『すぐわかるきものの美 髪飾りからはきものまで』東京美術社刊
世に着物の歴史や織り・染めを解説した本は多々ありますが、この本では、真面目で客観的な解説の所々に「こうこうこうだから、この着物お洒落よね!」「だから流行したのよね!」といった視点のコメントが入っているのがとても楽しいのです。先生自身、お着物が大好きで、いつも着ていらっしゃる。だからついつい一言入れちゃった!というかんじがとてもいいなあと思いました。
だって服飾史って、政治史や経済史とは違いますものね。いつの時代もたくさんの人々の好みや(いい意味での)見栄っ張りが反映されて、そして時代の気分をも呑み込んで。そんな浮気なもの、それが服飾史である上に、現在だって私たちは着物を着ているのです。今の視点で批評を入れてみたくなるのも当然のことですよね。
奥付を見ると、もう5刷り。なるほど、皆さんちゃんと小さな「違い」を感じ取って購入して行くのだなと思わされました。本当に、市場は侮れません。
そのご本がこちら。祖母由来のお気に入りの風呂敷に置いて撮ってみました。なかなか色が合ってますでしょ!↓
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シルクラブのホームページはこちら↓
http://silklab.com/ 
上の写真で私がお食事をした吉祥寺のフランス料理店、リュ・ド・コマンセのURLはこちらです↓
http://www.lieu-de-commencer.jp/  

この日は講演会の会場で、私のこの日記を楽しく読んで下さっているという方に声もかけて頂き、感激ひとしきり。今、仕事が猛烈に忙しいのですが、これからも頑張って更新して行こうと思います。
楽しい週末の一日でした!

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