西端真矢

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派手になった着物を帯で落ち着かせる 2012/01/24



洋服同様、着物にも、年齢にふさわしい色や柄というものがあります。
特に着物は、顔のすぐ下から足元まで同じ布が巻きつき、袖の分量も洋服よりずっと多い。上前(前身頃)と下前をたっぷり重ねていることから来る重量感も、見る人の無意識の中ではとても大きな存在感を占めていると思います。
だからこそ、年齢、つまり肌の質感や目元の落ち着き具合、それらと着物が合っていないときのちぐはく感は、洋服以上に大きいのではないでしょうか。そう、何か、痛い感じを見る人に与えてしまいます(そういう人を街中や自分の周りに散見します)。とは言うものの、多少派手めかなと思う着物でも、もう少し着ていたいものもある!
また、今は着物に限らず洋服の年齢基準も、そして何より女性たちの見た目も、昭和の頃の基準より全てがほぼ十歳くらい若くなっているのではないでしょうか。そんな時代の変化の中、昭和基準であまりにも地味な着物を着ているのも、また浮いてしまうかなと思ったりもします。
そう、妙な若作りのちぐはぐも痛いけれど、地味過ぎてもくすんでしまう。年齢にふさわしい着物を着るということは何と難しいのでしょうか!今日の日記は私なりに、そんな試行錯誤を試みてみたコーディネートのご紹介です。
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*上の写真で着ている着物は、少し黒みがかった濃い臙脂色の、色無地お召。母が二十代のときに作ったものです。私の年齢は、今、四十一歳。昔ならこのような色は四十代になったら絶対着ないと思いますが、上述の「十歳若くなっている」基準に照らすとまだ行けるかな、と。地色が黒みがかっていることも幸いしていると言えるでしょう。

*私が二十代三十代なら、白系の帯や大きめの花柄の帯など締めるところですが、四十代の今、着る…ということで、紺色に小さな花柄などが織り込まれた洒落袋帯を合わせることにしました。これでぐっと着物が落ち着いたのではないかと思います。

*帯揚げは、抹茶色のちりめん無地。帯締めは、黒地に赤でぽつぽつとアクセントの飛び文様が入った一本を締めてみました。帯で落ちつかせた空気感(?)をキープする組み合わせにしてみたつもりです。

*この美しいお正月の室礼は、これまでに何回か日記でご紹介した日本文化サロン「日本のもの、こと」のお正月飾り(茶室内のお床です)。室礼師の町田さんの作品です。堂々と力強く、正にお正月飾りの真骨頂ですね。

いかがだったでしょうか?派手を落ち着きに変えるコーディネート。これからも挑戦してみたいと思います!

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