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神の手を持つ男――世界的心臓外科医へのインタビュー原稿、掲載されました。 2012/04/05
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『チーム・バチスタの栄光』のモデルにもなった、日本が世界に誇る心臓外科医、須磨久善先生をインタビューした記事が、JALの機内誌『SKYWARD』4月号(国際版)に掲載になりました。
今では医学の教科書にも載るほどのスタンダードになった心臓バイパス手術法を発明し、また、難手術中の難手術であるバチスタ手術という新心臓手術法を日本で初めて成功させ、後にその改良術式を編み出し…その他にも、ここには書き切れないほど数々の世界的業績を挙げ続けて来られた須磨先生。
もちろん、体のどのような部位の手術も患者さんの健康を預かる重い重い責任を負っていますが、特に心臓手術は、1ミリレベルの手元の狂いがそのまま命に直結する恐ろしさと背中合わせだということを、今回、取材前の資料読みで戦慄とともに理解しました。
先生はその手術を5000回近く行われ、それはつまり、その5000回の全てにおいて、人の命と死のそのぎりぎりの淵に立ち、命の側に引き戻す、そんな、私には到底、1度でも行うことが難しいような責任と闘い続けて来られた方なのです。
しかも、ただ心臓外科医であるだけで偉大なことだと私などは思うのに、先生はそれだけでは満足されず、もっと多くの患者さんを救いたい!と、常に新しい術式、新しい概念の病院、新しい医学普及の方法を模索され続けて来ました。そして今また新しいクリニックを設立し、驚くべきことに今回は心臓ではなく「再生医療」という新分野へ、六十代にして挑戦を始められています(詳しくはインタビューにて!)。
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もう私は資料読みの段階でどんどんどんどん緊張が高まってしまい、こんな偉大な方に一体私などが本当に良いインタビューが出来るのか?と、当日は決闘会場にでもおもむくような心境でした。(きっと電車の中では悲壮感がただよっていたと思います。何しろ緊張のあまりコートにクリーニング店のタグをつけたまま電車に乗っていました!もー誰か声掛けてよー!)
しかし実際にお会いした先生は、天才ならではの圧倒的なカリスマ光線を放ち、そう、人間は、たとえばダイヤモンドがきらきら光っているとそれで手を切ってしまうかも?などとは考えずに思わず近づいて行ってしまうように、緊張も一瞬のうちに吹き飛び、「この人とお話ししたい!」そんな気持ちでインタビューをさせて頂きました。
そして帰り道、私、編集長、フォトグラファー一同、全員須磨先生ファンに。その後編集長とランチに行ったときも、気がつくと1時間くらい、熱で浮かされたように須磨先生の話をしていたほどでした。
そんな渾身のインタビュー、JALに乗られると席の前のポケットにある、あの機内誌に載っています。ゼヒ読んで頂けたらと思います。
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今回、先生とお会いして一番感動したことは、先生のご努力、先生の圧倒的な才能、その全てが、「人に喜んでもらえると、自分が嬉しい」そんな、幼い子どもと全く変わらない素朴な喜びから生まれているということでした。
その、単純で、純粋で、もしかしたらすれた大人ならふふんと鼻で笑ったりするようなたった一つの想いが、多くの人の「命」を本当に救い、圧倒的に人々の心をつかみ、医学界に新しいムーブメントを起こし続けているのです。自分の仕事の進め方、生き方について、改めて見直すきっかけになった須磨先生との出会いでした。
このインタビューの題は「A Good Heart」。JALで旅される方、ゼヒお読み頂けたら嬉しいです!
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