西端真矢

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色無地のきもので茶会へ 2014/07/09



今日は朝から新幹線に乗って、一路、小田原へ。と或る日本美術関係者の方に茶会にお招きを頂き、楽しいひと時を過ごしました。
茶会が開かれたのは、松永記念館という美術館の中にある茶室です。
この美術館は、明治から昭和にかけて、主に電力業で財を成した松永安左ヱ門(宗名は耳庵)が晩年に住んだ邸宅と茶室を、小田原市がそのまま保存して運営しているもの。当時の成功した財界人の財産は桁違いですから、庭にはこんな素敵な蓮池があったりもします。
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実は、私は蓮の花が大好きで、好きな花第2位にランク付けしているほどなのです。朝、会場に着いた時は花が開いていたので、うっとりとしばし見とれてしまいました。あいにく朝方は茶会の前ですから、写真を撮るほどの時間はなく、この写真は午後遅く、閉じた状態の写真です。…が、それでもこの池や庭の美しさは伝わるかと思います。

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さて、今日のきものは、絽の色無地です。
私は、きものは、藤色からワインレッドまで紫がかった色が好きで、気がつくとよく着ているのですが、今日の色は、江戸紫(写真だとやや青みが強めに出ています)。紫系は着た時にどこか甘い雰囲気になることが多いものですが、江戸紫にはいさぎよい、言ってみれば男っぽさがあるような気がします。やはり、江戸の人の好みの色なんだなということを実感させれられました。後姿は撮っていないのですが、一つ紋が入っています。
そのきものに、前々回のブログでも締めていた、ひなやの格子文様の袋帯を締めました。帯締めは、紫系や黄色など色々試したのですが、茶会ということですっきりと白の冠組を入れました。
帯揚げは、写真ではあまり見えないのですが、淡い灰色にかすかに金色の水玉模様が入った“布”を入れています。実は、これ、帯揚げではなく、母のシフォン地のスカーフなのです。「合いそう!」と直感が働いたので、貸してもらって入れてみました。こういう遊びも楽しいですね。

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茶会のご亭主の了承を得て、茶会の様子を一部ご紹介します。
下の写真は、寄付の様子。現代アートと古伊万里の共演が新鮮です。
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こちらの写真は、茶室で、薄茶まで総て終わった後、もう一度茶入を見せて頂いた時にお床に置いて撮ったもの。
まず、花入は、有松の現代アート作家の作品で、小学校などで使うパイプ椅子!の脚の廃材に手を加え、美しい花入れにしたもの。蕾の百合と見事に調和していました。侘茶らしい味のあるいい作品を見つけられたな、と感心して眺めておりました。
そして、茶入は、江戸初期の瀬戸の肩衝。写真には撮っていないのですがお茶碗も素晴らしく、眼福の茶会でありました。

週半ば、平日のお昼間に、お茶やお道具を愛する方々とのひと時。雨の合間を縫っていかにも日本人らしい遊びの時を過ごせたこと、お招き頂いたご亭主と連客の皆様に深く感謝しています。

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