西端真矢

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「美しいキモノ」本日発売、3企画担当しました! 2014/11/20



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本日発売になりました「美しいキモノ」2014年冬号にて、3企画を担当致しましたのでご報告の日記です!

担当企画1)帯〆BOOK

まず一企画目は…何と、帯〆だけで16ページ!めくってもめくっても帯〆と組紐の話題が載っているBOOK in BOOK、「帯〆BOOK」です!

その内容を駆け足でご紹介すると…

Part1「帯〆の歴史」では、「道明」当主夫人にして文化学園大学名誉教授(服飾・染織史)であられる道明三保子先生による、帯〆と組紐の歴史解説を、4ページ!
これまで、帯〆が登場したのは文化14(1817)年、亀戸天神の太鼓橋の渡り初めに深川芸者がお太鼓橋をかたどった“お太鼓結び”を発明して登場。それ以来帯〆を締めるようになった…と言われて来ましたが、そうじゃなかったんです!ということが分かったりします。
服飾史好きの方、必読ですよ!

Part2「きもの別帯〆コーディネイト術」では、4ページにわたり、帯〆を中心としたコーディネイトをご提案します。
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上の写真でもお分かり頂ける通り、帯〆にぐっと寄った写真が付き、帯との関係性がよく分かるレイアウト。かなり画期的ではないかと思います。
登場する帯〆は、総て、道明の逸品ばかり。道明三保子先生がコーディネイトされました。
この10年ばかり、きものは、シンプルスタイルが流行。帯〆も、単色無地のものをすっと入れるスタイルが多かったと思いますが、今回ご紹介する20コーディネイトでは、何と、無地は一本も使っていません!
そう、「単色無地帯〆で、無難に」ではなく、多色の配色で組んだ帯〆を置くことで、ぐっと複雑で面白みのある、突然武士になって「おぬし、やるな」と言いたくなるような“一枚上手のコーディネイト”が誕生します。
「この帯ときものに、この配色の帯〆かー!」
と目から鱗のコーディネイトが続々ですので、皆さまゼヒ目を凝らしてご覧ください。

Part3は「帯〆図鑑」です!
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帯〆に使われることの多い組み方を、その由来や組み法とともに解説。
また、正倉院や厳島神社、中尊寺など数々の歴史的名品組紐の復元を手掛けて来た「道明」が、その技術を帯〆に応用したシリーズも、由来や組み方と共に解説。おきもの好き同士で集まった際、すっと「**組の帯〆ね」なんて言えたらちょっと素敵ですよね。ゼヒこちらも熟読ください。

Part4は「代表的な作り手を取材しました」、そう、工房訪問ページです。
日本を代表する帯〆ブランド3社、「道明」「龍工房」「渡敬」(アイウエオ順)の工房を訪ね、皆さんも何となく耳にされたことがあるでしょうか、丸台、角台、高台、綾竹台、内記台という五つの台で帯〆を制作する過程をご紹介します。

最後、Part5は「男性の羽織紐のおしゃれ」と「遊び心のある房あれこれ」。
「龍工房」の福田隆さんが、江戸っ子が好む粋な羽織紐の結び方を伝授してくださいます。これからは歌舞伎座周辺などで、「ん、あの方、粋な結び方をしてるわね」とチェック可能に!
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「遊び心の房のあれこれ」は、今までこんな企画なかった!な超豆知識系コラムです。
撚り房、小田巻房、いちご房、輪房、四本原という五つの変わり房の作り方を「渡敬」に取材。これはかなりなきもの通の方でもご存じない情報だと思います。ゼヒご覧になって下さいね♪

…と、盛りだくさんの「帯〆BOOK」だけではなく、もちろん、連載の「お仕立てのツボ」も掲載されています。

担当企画2)連載「お仕立てのツボ」

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今号は、読者の皆様からいただいたご質問に「竹田和裁研究所」の講師陣がお答えする、お仕立てQ&A特集です。
「雨コートの前合わせがどうもぶかぶかしてしまうんですが、対処法は?」
といった正統派な質問はもちろんのこと、
「ぶっちゃけ、手縫いとミシン縫いの差って何なのでしょう?随分金額がちがいますけど!」
といった、ちょっと意地悪目線、ぶっちゃけ系の質問も!こちらもゼヒ皆さんのきものライフの参考にして頂ければと思います。いつものように、岡田知子さんのかわいらしいイラストと共にお送りします!

担当企画3)歌手・川中美幸さんのおきものを取材、「きものマイスタイル」

そしてそして、三つめの担当ページは、今号、拡大版でお届けする人気連載「きものマイスタイル」。演歌歌手・川中美幸さんのおきものを取材しました。
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上の写真からも、そのゴージャスさ、美しさ、そして楽しさが伝わって来るのではないかと思います。
全3ページにわたって(注*実はあともう1ページあるのです。それはご購入なさってご確認くださいね♪)、心からきものを愛し、一枚一枚、こだわりを持って作られた川中さんのおきものを四枚、帯を六本ご紹介しています。一作品一作品、川中さんのこだわりがぎっしり詰まった、名工の手による逸品ばかり。見ごたえ、読みごたえたっぷりです。ゼヒお楽しみになさってください。
そうそう、取材でお会いした川中さんは、若輩の私がこんなことを申すのは僭越かも知れませんが、とてもチャーミングな方でした。そして、本当にきものを愛していらっしゃるお気持ちもじわじわと伝わって来て…皆さん、これからはテレビで川中さんのおきものを見かけたら要チェックですよ!

…と、総て、夏の終わりから秋のはじめにかけて心血をそそいだページばかりです。
皆様、良かったらゼヒ書店で、電子書籍で、ご高覧下さいね。
裏エピソードを一つお話しすれば、「帯〆BOOK」のためにあまりにも毎日毎日組紐の資料と首っ引きで組紐のことを考え続けたため、最後、原稿を書いている頃には、家中のものが組紐に見えて来るというマジカルゾーンに突入してしまいました。
格子柄のブランケットを見れば、“安田組”(いやいや織物だから…)。何と、最後には愛猫チャミのしっぽを見て、「これは…“鎌倉組”ね」と思う始末。
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上の写真がそのチャミのしっぽを撮ったものなのですが、何ていうことのない雑種猫のため、黒いしっぽのところどころに白い毛が混じっていて、ちょっと鎌倉組風なのですよ!…って、「鎌倉組ってどんな組だっけ?」と思った皆さま、ゼヒ「帯〆BOOK」でご確認くださいませ!

       *

もちろん、私が担当したページの他にも、「結城紬紀行」「京都・加賀・東京 三都友禅」「年末年始お出掛けきもの」など、読みごたえたっぷりです。
「美しいキモノ」2014年冬号、ゼヒご覧ください!
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