西端真矢

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忍法洋服隠れの術~~きものと洋服で全く印象が違うことについて(写真比較付) 2015/01/20



 先日、或る雑誌の取材・撮影で現場に入ったところ、編集の方から「今日の着付け師さんは**さんですよ」と告げられました。その着付け師さんとは秋にお仕事をご一緒していたので、またお会い出来る♪と嬉しく待っていると、ドアを開けて入って来られました。そこで、元気よく、
「ご無沙汰しています」
 とご挨拶すると‥何だか反応がよそよそしいのです。そそくさというかんじですぐにフィッティングのお部屋へ行かれてしまい、私はちょっと傷心。
「あ…もしかして私のこと、忘れていらっしゃる‥?まあ、私なんて大して印象も強くない人間だし、仕方ないか」
 と気を取り直し、その後、フィッティングルームで編集部の方も交えて撮影着用の帯を拝見したり、段取りなどをお話ししていたのでした。
 そうこうして3,40分程が過ぎた頃でしょうか、編集の方が所用で一瞬部屋を出て行かれ、着付け師さんと二人だけになったので、
「この間の撮影ではどうもありがとうございました」
 とお話ししてみると、
「え?え?え?あの時の?」
 とものすごくびっくりされているのです。
「洋服だと全く印象が違うから全然分からなかった‥!」

 
 そう、私、どうもきものと洋服で、わりと別人のように見た目が変わるらしいのです。
 このブログを読んでくださっている皆さんの中にもそのような方、いらっしゃるでしょうか?
 私の場合、これまでにも何回かこういうことがあって、例えば、きもの姿で数回会ったことのある年下の女の子と或る会合で偶然再会した時、あ、**ちゃんだ。また会えて嬉しい♪と手を振ると、しらーーーーっと無視。もしかして見えてなかった?ともう一度にこにこっと手を振ってもまた無視。また無視が繰り返され、「**ちゃん、マヤだよ」と言うと、「ええっ!マヤさんなんですか!!」と心底仰天していました。
 本人からするとそんなに変わっていないつもりですし、髪も一つのまとめ髪にしているのでそうヘアスタイルも違わないはずなのですが、とにかく印象ががらっと変わってしまうようです。
 試しに写真で検証してみると‥
 下の写真は、私がかつて広告代理店に勤めていた頃の洋服姿の写真です(9年前頃でしょうか)↓
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 そしてこちらがこの間の夏のきものの私↓
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 確かに我ながら大分違う気がします。まあ、洋服写真の頃は髪をちょっと茶色に染めていて、長さもショートにしていたので違うのも当然なのですが、今でも「ええっ!全然違う!」と驚かれるということは、この二枚の写真と同じくらいの別人ぶりなのかも知れません。

            *

 そんな「きものと洋服で別人」問題には、実は、一つ良いところがあります。それは、きものや和文化関係のお店などを覆面調査出来ること。
 こちらのお店に雑誌に出て頂こうか?原稿にこのことを書きたいのだけど、詳細が分からない上に諸事情でストレートに取材出来ない、でも調べたい!‥などと悩んでいる時、まずは現場に行ってみる。その時にきもの姿で行くと、残念ながらそうは広くないきもの・和文化界、SNS時代の今は、「あれ?この人って‥?」と、ばれてしまう可能性大です。実際、きものイベントなどに出掛けると、「ブログを書いているマヤさんですよね?」と声を掛けて頂けることもちらほら(ありがとうございます!)。
 でも洋服だったら‥大丈夫~。どんどん質問までしちゃったりして自由自在です。名づけて、“忍法洋服隠れの術”‥!

 という訳で、覆面で調べたいことがある時は思いっきり髪をひっ詰めてジーンズなどを履き、別人になって出没している私です。まあ、そんなことをしなくても普通にワンピースを着ていても、
「本当にまったく違うわね‥分からなかった‥(ため息)」
 と、この間の着付け師さんが後からしみじみ仰っていたので、きっと大丈夫なのでしょう。
 今日もどこかのきものショップや日本美術展覧会会場などの片隅に、ジャケットなど着て広告代理店風を装っている私がいるかも知れません‥ふふふ…どろん‥
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