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新しい紗紬でお墓参り+「三蛙会」書道展へ 2015/08/17
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仕事の大きな山を越え、差し迫った〆切のない自由な日々を満喫中です♪
昨日は今年作った新しい紗紬のきものに夏らしい花火の帯で、お墓参りと、そして友人の書展へと出掛けて来ました。
↑こちらの写真が、その着姿です。
母方の墓所が明大前の「築地本願寺和田堀廟所」にあり、曽祖父母、祖父母、大叔母が眠っているのですが、この祖母と曾祖母が大の大の大のきもの好き。私のきもの関係の仕事があまりにも順調なのは、いつもこの二人が見守ってくれているお蔭なのではないかと思い、この数年は特に頻繁にお墓参りをしています。昨日もしっかりとお礼を伝えて来ました。
かなり引きの写真できものや帯の柄が分からないと思いますので、寄りの写真はこちらに↓
7月11日の日記で「届きました!」とご報告していた淡い淡いグリーンの紗紬に、花火と屋形船の柄の絽の染め帯。夏用のレース組の帯〆を締めました。
この紗紬は今年、都内某所で開かれた秘密のムフフおきもの会でお安く入手したもので、その集まりの専属和裁士さんにお仕立てをお願いしました。この方に頼むのは初めてだったのですが、私の日頃の着付けの悩み、と言うか、「こういう風に着たい」という目指す着姿をお話しして、その姿が作りやすくなるよう工夫して仕立てて頂いたものです。今日で着るのは2回目ですが、うん、良いかんじ。いずれその和裁士さんとよくお話しして、どういう工夫をして頂いたのかを詳しくレポート出来たらと思っています。去年一年間「美しいキモノ」でお仕立ての連載をして、着付けの悩みって、お仕立てから関われば改善出来ることが相当あるなと思っているのです。
帯は、きものお仲間のKさんからお安く譲って頂いた染め帯なのですが、この帯、色々な方の目を引くらしく、電車やレストランで「素敵な帯ですね」「花火の帯だ!」などと声を掛けて頂きます。いかにも日本の夏らしい模様は、やはり皆さん嬉しくなるのでしょうか。
↑和田堀廟所は広い敷地内に木々も植えられ、散歩するのにも良い場所です。実際、トレーニングウェアでウォーキング中の方もちらほら見かけました。
↑そして、ここには樋口一葉女史のお墓もあるため、「秋の終わりから書く本について、一葉さんのように巧みな構成力で書き通すことが出来ますようお守りください」とご加護をお願いしてみました。聞き届けて頂けますように‥
*
その後は新宿へと移動して、三人の若き書家が、書への純粋な情熱を追求するために興した「三蛙会」の会展に伺いました。
↑こちらは、その主宰の三人の一人、鈴木猛利さんと、作品。恐らく最も単純で基本的な文字の一つである「人」という字を中心に置き、人と自分との関係性のあり方を綴った、詩のような文章も横に書かれています。ほろりと心を動かされる文章が、その内容にふさわしい字で書かれていること。自由自在に文字を操れる書家という存在が、心から羨ましく感じられる瞬間です。
この他、幾つかの作品も下に並べてご紹介します↓
上から、「喝」を書いた門下生の方の作品
「荷花」(蓮の花のこと)を書いた作品
「蒙餘澤」(余沢を蒙る)、こちらは、三蛙会主催者の一人、山本幸一さんの作品。篆刻も。私はこの作品の字がとても好きです。
「1」(きものブランド「awai」支配人木下勝博さんの作品)
…などなど、とても紹介し切れない、六十作あまりの作品が展覧されていて、今、仕事が一段落して気持ちにも余裕があるものですから、ゆっくりと拝見させて頂きました。
また、私は今、美術史家である茶道の先生に時に教えを請いながら表装について勉強中のため、皆さんが自らのお作にどのような表装を着せているのか、とても気をつけて拝見することとなりました。古典的な表装をされている方もいれば、大変にモダンな取り合わせの方もいらして、とても楽しく勉強になります。
思念や心を伝えるための手段であったはずの「文字」というものそのものを愛で、書かれた内容にふさわしい取り合わせの表装を施し、その取り合わせた全体としても愛でる文化。きわめて高度で繊細であり、且つ洗練された日本文化のあり方をしみじみと思う時間でした。
毎年訪れるお盆の時が、今年はこうして静かに暮れて行きます‥