西端真矢

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「美しいキモノ」&「いろはにキモノ」にて5企画18ページ担当しました! 2017/02/23



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発売中の「美しいキモノ」春号にて、5企画、18ページを担当しました。
今号の「美しいキモノ」は、妹誌「いろはにキモノ」が豪華特別付録に!私は両方の雑誌で取材執筆を担当しています。
本誌の「美しいキモノ」では‥

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山形県米沢市の山奥で紅花染をはじめ草木染・手織りの織物を追究する山岸幸一さんと、その山岸さんの仕事に惚れ込んで毎年米沢に通い詰め(年に数回訪れることも!)、ご自分のお店「銀座 もとじ」で販売する泉二弘明さん。二人の出逢いからこれまでの十八年間の歩みを語り合う対談を私がまとめています。

山岸さんの何がすごいと言って、何から何まで自分の手で行っていること。染めの原料となる紅花や藍などの植物を自ら育て、それどころか蚕まで自分で育てていらっしゃるのです!自分の納得出来る色、納得出来る糸がなければ自分で作り出す、という探究の精神。蚕から糸を取るのも自分。その染め、織り上げるのも自分。古代から近世までの人々と全く同じようにして織物を作っている、こんな人はもう世界にもほとんど存在していないのではないでしょうか。
私と編集者さんとで、冬の或る日、泉二さんにくっついて山の中腹にある山岸さんの工房兼畑「赤崩草木研究所」を訪ね、作業の現場を見せて頂いた後、対談をして頂き原稿にまとめています。
こういった対談ものは、純粋な取材記事より簡単なのでは、と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実際の対談では記事でまとめたような順で話されている訳ではなく、話はあちらへこちらへ飛び、時には脱線し‥それを上手くまとめるのって非常に構成力や文章力のいる難しい仕事なのです。そんなところも思いを巡らして頂きながら、ぜひご一読いただけたら幸いです。
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↑上の写真はおまけです。工房横を流れる最上川源流で、早朝、染め終えたばかりの糸をすすぐ、その作業を少しだけ体験させてもらいました。とてつもなく冷たく澄んだ水、その水に鍛えられて山岸さんの美しい糸は生まれるのです。
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本誌では、もう一企画「晴の日のパワーきもの」で2ページを担当しました。
受賞式や新作発表会、就任式など、人生の節目となる機会にきものを選ぶ女性が増えている、その動向を追った企画です。何と‥漫画家の萩尾望都先生を取材しました‥!
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上の写真がそのページ。先日先生が朝日賞を受賞されたその会場に伺い、晴れの場に正に望まれようとする着姿を取材・撮影しています。とてもホットなページです。先生が選ばれたのはどんなおきものであり、帯なのか、ぜひ本文を熟読ください!
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そして、「いろはにキモノ」では、三つの企画を担当しました。
一つ目は、「kawaiiバッグ&小物」9ページ。バッグから草履、帯揚げ&帯〆、そして和装下着や着付け小物まで。きもの周りのかわいい、しかも機能性を併せ持つ小物の大特集です。
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↑続くページでは、二つ目の参加企画として、表参道の上質なリサイクルきものショップ「着物 おりべ」の訪問記事を担当しました。(上の写真中の、左のページです)
表参道を原宿からすぐ一本左に入り、太田美術館の並びにあるお店で、コンディションが良く、しかも洗練されたきものが揃う素晴らしいお店です。価格も他のリサイクルショップに比べてかなり安く値付けられていて、知る人ぞ知る存在。ぜひ足を運んでみてください。また、店長の杉山さんは人形作家、スタッフの冨田さんはギフトコーディネイターでありライターであり、含蓄が深くお話ししていてとても楽しいのです。実を言うと私も取材の日に一本帯を買ってしまいました。だってお安いのですもの。ぜひ記事をご参考にお店を実際に訪問なさってくださいませー!
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↑また、恒例の巻頭エッセイのコーディネイトも担当しました。
「いろは」の巻頭エッセイでは、毎年、作家の方にきものにまつわるエッセイを書いて頂いていますが、今年は、きものをモチーフに据えたラブロマンスミステリ小説「花を追え 仕立て屋・琥珀と着物の迷宮」で昨年度のアガサ・クリスティー賞優秀賞を受賞された春坂咲月先生にご登場を頂きました。この「花を追え」を私も読みましたが、辻が花の古裂を中心に、全篇にきものに関する蘊蓄が散りばめられている‥その作品を生み出した先生の舞台裏の想いがうかがえるエッセイになっています。水上多摩江さんのイラストも素敵なこちらのページも、ぜひこちらもご高覧ください。

…と、かなりかなりの量を頑張りまして執筆入稿致しました。
もちろん、私の担当ページ以外にも、名物裂特集(本誌)、古典模様のきものの着こなし術(本誌)、5万円コーディネイト術(いろは)と見どころいっぱいです。
ぜひ書店で、電子書籍でお買い求めいただけたら幸いです!

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