西端真矢

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きものコートおあつらえ物語 2018/12/27



皆様、年の暮れをいかがお過ごしでしょうか。私は最近数か月のあまりの多忙についにダウン。この二日ほど高熱に苦しみながらも原稿を書いておりました涙。
しかし、この冬は、嬉しいクリスマスプレゼントを手にしたのです!と言っても自分でお財布をはたいたのですが‥。何年も悩みの種だった、きもの用コートのフルオーダーを決意。秋の中頃から仮縫いなどやり取りを重ねていたものが、じゃーん、ついに完成したのです!その着用写真がこちら↓
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少し横から写したもの↓
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全身を写したものがこちらになります(大風の日に着たため、髪の毛と裾が乱れているのはお見逃しを)↓
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どうです、素敵でしょう♪
そもそも私にとって常にコートが問題になっていたのは、私がチビで痩せの体形であるため。世の中にきものコートは山と売られていますが、Sサイズはなく、やむなくMサイズを着ていたこともあるのですが、肩がずれ、上半身ががばがばして、どうにもみっともない。祖母ゆずりのものや、友人のおばあ様から頂いた古いコートは昔サイズで体に合うのですが、いかんせん経年感がただよい始めていて…
もうこれは、一からフルオーダーで作るしかない!しかし、誰に頼めば良いのでしょうか。和裁の人はコート向きのウールやベロア生地は縫ったことがないだろうし、かと言って洋裁の人は、きもの独特のシェイプを把握出来ないに違いない。どういうことかと言うと、きものの場合は帯が膨らんでいるので、生地が後ろに取られてしまうなど、色々独特なことが発生することが理解出来ないだろう、と思えました。
その時、一人の友人の顔が頭に浮かんだのです!静岡在住の洋裁士、笠井理加さん。8年前に、と或るきもの関連の展覧会で出会ってFB友だちとなり、お互いのタイムラインに時々書き込みし合うような関係が続いていました。
理加さんは洋裁の学校を卒業し、フリーランスでオーダーメード仕立てのお仕事を受けています。デザインやパターン起こしから可能で、ふだんのお写真からセンスが良いことは分かっていました。しかも、きもの好きで、自分でもきものを着ている!きものの着用感覚を肌で分かっている人でなければこの仕事は無理だと思ったので、ぜひお願いしてみよう!と思い立ったのでした。
          *
早速連絡を取ってみると、静岡と東京で離れているため、立ち合いの採寸や仮縫いは出来ないけれど、前述した、祖母譲りで体にぴったり合っているコートを送ってもらえれば採寸に代用できる、との返事を頂けました。
喜び勇んで古ぼけたコートを静岡へ送りつつ、お願いしたことは三つ。


私はかつて肩こりで救急に運ばれたこともあるほどの重度の肩こり症のため、軽いコートにしたい。素材はベロアを希望。

一般に売られているきものコートはどれも衿開きのデザインで、更にショールを使わなければいけないのが、荷物が増えて面倒でたまらない。肩こり人間にとっては、ショールをかけるだけでこりが倍増するという苦しみもある。衿は詰まり気味に。

さらに「今日は特に寒い!」という日には、衿を立てて着用出来るデザインにしたい。

実は、衿を立てるタイプのコートは「七緒」さんが発売していて、一時は購入も検討したのですが(下のURL)‥
https://nanaoh.jp/?pid=101661133

いかんせん11号サイズの人まで対応というざっくりとしたサイズ感。5号と7号の中間あたりのサイズの私が着ると、がばがばしてしまうのが目に見えています。
上の三つのお願いをお話しし、プラス「七緒」さんのコートのページも見てくださった上で、理加さんは制作に着手。お送りしたおんぼろコートに借り布を当て、作ってくれたのが下の写真の試作品です。最初はトルソーでの画像確認、やがて試作品が手元に送られて来て、私が着用。その写真を送って衿周りのサイズが合っているかなど、確認してもらいました↓
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下2枚の写真で、焦げ茶の部分が古いコート、紺色が、理加さんによる足し布です。もしかしたら全長は少し短い方が良いかも?とピンで留めて試してみたりもしています。
こうして、東京―静岡、200キロの距離もものともせず、仮縫い完了。待つこと1カ月ほどの後、完成品が届いたのでした♡

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そうそう、或る意味このコートの一番の特徴である、衿を立てたらどうなる?という点は…↓
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これで完全に冷気をシャットアウト出来、しかも衿の存在感がうるさ過ぎるということもない。良いところに落ち着いているのがお分かり頂けるかと思います。「七緒」さんのバージョンよりも衿はやや詰まって乗り、好みの問題ですが、よりきちんと感を醸し出せているように思います。また、丈は私のもの方が長く、暖かさが増しています。
理加さんによると、ベロアというくたっとした素材を使って、きちんと衿が立つように仕立てるのがとても難しいのだとか。「久し振りに学校時代の教科書見ちゃいました」とのこと。ご苦心、ありがとうございました! 
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更に嬉しいおまけも。あまり布でお揃いバッグを作ってくださったのです↓
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きゃー!かわいい!荷物少な目で出かけられる日はぜひこの子を連れて行きたいと思います。右のバッグは、コートと一緒に発注していた、サブバッグ。知人のおばあ様のきものを頂いた中にあった白大島風の羽織が、焼けが出ていて着られないため、きものに合うサブバッグをお願いしていました。クルミぼたん付きでかわいいでしょう?そしてそして‥
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ベロアバッグの中をめくると、白バッグとお揃いになるのです。きゃーこういう小さな工夫が楽し過ぎる!ちょっと荷物が多めの日には、この2つのバッグを持って出かけるのも良さそうです。

…ということで、この冬の一大きものプロジェクト、大成功のうちに完了!理加さんにはめったにないタイプのお仕事で苦心だらけだったと思うのですが、本当に素敵に仕上げて下さって、お願いして良かった、としみじみ。
私と同じように、Mサイズから外れて悩んでいるおちびさん、のっぽさん、やせさん、ふっくらさん、既製品よりは多少お金が張りますが、でも莫大というほどでもないのだから、時にはオーダーメードをぜひお薦めします。やっぱりサイズが合っていることが一番です!

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