西端真矢

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2012年 私の抱負 2012/01/05



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皆様、新年明けましておめでとうございます。
昨年2011年、私は自分自身が納得の行く仕事を幾つか成し遂げることが出来、プライベートでも昔からの友だちとは変わらず仲良く、そして新しい素敵な出会いも幾つもあり、個人としてはとても充実した1年を過ごすことが出来ました。
しかし、それでもやはり、昨年1年は私にとって今まで生きて来た人生の中で、最もつらい1年だったと思います。それはひとえに、原発事故という恐怖と悲劇とを体験し、愛してやまないこの国の文化の根幹であるもの…そう、日本の美しい自然が汚されて行く姿を目の当たりにしなければならなかったからです。

新しい一年を迎え、恐らく日本に住むほとんど全ての方が、この国はこのままではいけない、この国を変えて行かなければならないと思われているのではないでしょうか。
しかし振り返って日本を取り巻く現状に目を向けてみれば、隣国北朝鮮はいつ暴発するか分からない爆弾のようなもの、ロシアと中国の軍事的脅威は日に日に増し、世界経済はいつ大恐慌へ突入するかも知れないという綱渡りを続けています。こんな中でどうやって国を立て直して行けば良いのか?それでも、原発事故が私たちに露呈したものは、戦後70年弱の歳月をかけて築き上げて来たこの社会の仕組みそのものの中に、事故を引き起こした原因があったということ、その残酷な真実だったのだと思います。

このような状況の中、一体日本に幾つの職業があるのか、幾つの地域グループがあるのか、それは私には分かりませんが、それぞれの人がそれぞれの持ち場の中で決して希望を捨てないこと。どんな小さな一歩でも良いから現状を変えようという意志を持ち、その小さな意志に沿ってに本当に自分の生活の一部を変えてしまうこと。大きなデモをしたり政治家に働きかけたりすることももちろん大切ですが、自分が実際にお金を稼ぐ場でその意志をどう表すのか、自分の生活圏の中でどう表すのか。その一つ一つの集積の中から、希望の道が立ち現れて来ると私は思うようになりました。何故ならば私たちが無意識にあきらめたり、無意識に自分を騙して受け入れて来たものの中にこそ、福島事故を引き起こした原因が存在していたからです。だから、逆にあきらめないこと、徹底的にこの残酷な現実を見つめ、小さくても具体的な行動に変えること、その中にこそ、希望もまた存在し続けると思うのです。

         *

…と、とても大きな範囲のことを書き綴りましたが、では、私個人が新しい1年をどう過ごして行くかということを考えたときに、上記の大きなパースペクティブを常に和ずれずに保ちながら、自分の一つ一つの仕事に落とし込んで行くこと…これに収斂して来るかと思います。
少し具体的なことを書きます。
まず、幸いにも昨年から私は中国語圏、英語圏の方々へ向け、日本文化の魅力を伝える媒体に発表の場を頂けており、今年も私が良い切り口さえ提案出来れば、引き続き機会は与えられることが分かっています。そのためには私自身が常に勉強を続け、日本文化への理解をいっそう深いものにして行かなければなりません。
そして、ただそれだけではなく、その中で得たものを、常に日常の中へと返すこと――例えば私が着物を着るようになったことで、周囲に着物教室に通い始めたり、通おうと考え始めた友人知人がどんどん増えて来た現実を目の当たりにすると、大きな媒体に打って出ることだけが大切なのではない。自分が愛するものを自分の生活の中に取り入れ、自然に呼吸することで、周囲の現実を変えて行くことが出来るのだということを学びました。
或る一つの理想、自分のファンタジーをただ机上のものとして扱う、或いは広告ポスターのように派手に祭り上げる…おそらくそれだけでは十分ではないと思うのです。自分の生活の中にそのファンタジーそのものを取り入れてしまうこと。今年もそんな毎日を続けて行きたいと思います。

私のファンタジー、それは今年も着物をめぐって行われ、また、もしもこの世に何か茶道の神様のようなものが存在しているのだとしたら、その神様に今は小指でも少し引っ張ってもらっているかなと思うくらい、不思議と昨年後半頃から次々と、茶道との縁が深まるような出来事が起こり続けています。この波の中に身を任せ…もちろん真面目に勉強と稽古を繰り返し…どこへたどり着いて行けるのか?自分でもこれから始まる新しい一年が楽しみでたまりません。
そう、もう一度まとめて言えば、着物と茶道、この二つの領域について、出来る限り貪欲に勉強し、実践すること。これが私の今年の目標の一つです。

また、初めて中国文化に興味を持ってから既に16年。両国間に何があっても中国への愛は家族への愛のように変わらない私にとって、もう一つのファンタジーは、やはり中国です。
私の今年の“中国夢”、それはズバリ、日中関係に関する本を出版したい、ということ。現在出版社との間に企画が進行中で、この本をゼヒとも今年中に世に送り出したいと思っています。
そして、今年は、中国・台湾・香港どこかの地域に最低1度か2度は渡航したいと思います。また、今までにも毎日40分ほどは中国語のブラッシュアップのために時間を使っていましたが、今年は更に文学的な読解能力を上げることにも力を振り向けて行くことが大きな目標です。良い中国語の文章を書こうと思うなら、その前にたくさんの良い中国語の文章を読んでいなければなりません。つまり、中国語の文学作品をもっともっと読むこと。ああ、時間はいくらあっても足りません…

            *

このように書くと“真面目な努力家”と誤解されてしまうかも知れませんが、実はすぐだらだら楽な方に流れがちな私は、こうして表に発表することでやっと自分に鞭を打つことが出来ます。
そう、もう一度ここに、声に出して読み上げるつもりで敢えて列挙して自分を叱咤激励すると、今年の私の目標は、
一、頭を振りしぼって着物(=染織史)の勉強をする
二、頭を振りしぼって素敵な着物のコーディネートを考え、
   週3~4回は自分が実際に着て人に会う
三、頭を振りしぼって茶道史の勉強をする
四、こつこつと真面目に茶道の稽古を行い、多くの茶会に出席する
五、日本史の本を読みあさる(古代から現代史まで)
六、中国語会話と中国語読書の勉強を日々休まずに実践する 
七、中国、台湾、香港のどこかに今年中に1回か2回は渡航する
八、日中関係論についての本を出す
九、一から八の全てを通じて考察したことを、随筆、創作文章作品、或いは写真作品として発表する

ああ、めまいがするほど高く険しい目標です。でも、1年365日この全てをきっちり実践するつもりです。何故ならこれら全ての行為は冒頭に書き記したこと、“日本を変えて行くための努力”の私なりの実践方法だからです。日本を変えて行くためには、自分たちの国土と国民性がどのようなものなのかを理解しなければなりません。そして日本の未来には中国が大きな関わりを持っています。一人の人間に出来ることにはおのずから限界があるけれど、でもその限界の中で、そう、私は私の守備範囲の中で、最大限の努力をしたいと思います。2012年が私にとっても、この日記を読んで下さったどなたにとっても、実り多きものとなりますように。

(冒頭の写真は、1月2日「故宮博物院展」を見に行った東京国立博物館にて)
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