西端真矢

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「美しいキモノ」秋号にコメント掲載!ときものに関する小さなあれこれ 2025/08/30



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発売中の「美しいキモノ」秋号にて、「洗える絹の最前線」特集中の156~157ページ、「愛用者に聞く洗える絹の魅力」でコメントしました。
袷から単衣の初めの季節、私は洗える長襦袢の「ふるるん」の長襦袢を愛用していて、実際にどのように活用しているかなどをお話ししています。
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親の世代までは、襦袢は、シーズンが終わったら洗いに出すもの。私もそう教わって育ちました。素材が絹なのだから、自宅洗いは不可能。毎回着るたびに4千円だの5千円だの払ってクリーニングに出すわけにもいかないし、肌襦袢は洗うんだからいいじゃない‥‥という考え方です。
私はこれがとても不満でした。洋服の場合、普通、一度着たら下着は必ず洗いに出すと思います。先週着たシミーズをもう一度、なんて考えられない!
それがきものだとOKになることが、ちょっと不潔過ぎて許容出来ないなと感じていました。

それで、敢えて安めの反物で仕立てて、どんどん洗う、という方法でしのいでいたのですが、やはり安い生地はどうにもへたりやすかったり、模様が古くさかったり。
そんな中、五年ほど前に、糸の段階で防縮加工をしている絹襦袢反物「ふるるん」に出会い、様々な不満が一掃されました。
洗濯しても縮むことはなく、生地に上質感もあります。毎回洗濯ネットに入れて「おしゃれ着」コースで洗えば良いだけなので、さっぱり清潔な着物生活を簡単に(←ここが大事)送れるようになりました。
誌面では、実際に着用の際の小さなティップスもご紹介しているので、良かったらご高覧ください。写真の色が実際のものよりかなり濃く出てしまっているので、そこは目を細めて「もっと淡い色の襦袢なんだな~」と思いながらご覧頂けましたら幸いです。

なお、夏の襦袢は、誌面では合繊の絽と紹介されていますが、もう少し具体的に、東レの「爽竹」を、直接肌に触れる部分はさらし木綿にした特別仕立てで着ています。
つまり、袖と裾回し部分のみ爽竹という仕様です。
また、もちろん、麻の襦袢も愛用しています。夏は麻が一番。改まった機会のみ、上記の〝特別仕様爽竹絽〟を着ています。
来夏は、麻の絽の襦袢も導入しようかと思案中。
地球環境が大きく変わりましたから、諸々昔通りとはいきません。涼しく、快適に、清潔に過ごせるよう工夫して、きものを楽しみたいと思っています。

手術から二年が経ち、ようやくこの頃きものを着られるようになって来て、この夏はわずか二回ですが、きもので外出することが出来ました。嬉しいことにごく近々にも晴れやかなきもの外出の予定があります。

実は、「どうせ着られないから悲しくなるだけ」と、この2年間はきもの雑誌は極力見ないようにして来ました。
ちょうど着られるようになったタイミングで、今回、秋号でコメント取材を頂いた訳で、編集部から届いた掲載誌を久し振りにじっくりと繰っていると、とてもいい言葉に出会ったのでついでにご紹介したいと思います。
「濃地の盛装」特集の104ページで京都「野口」社長の野口誠さんがおっしゃっている言葉です。
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「きもの作り全般で志しているのは、奇抜さや新しさよりも〝新鮮さ〟です」
この一行に膝を打つ思いでした。

もちろん、きものの着方に法律などなく、自分の好きなように着れば良いのですが、ただ、そうやって自由に着た姿が本当に美しいかどうか、は、また別の問題ではないか、と常々思って来ました。
私がきものを着られなかったこの2年間ほどは特にどでしょうか、インスタなどを見ていると、新しいこと、奇抜であることはすべて正義、といった風潮が、きものの世界に出て来ているように思います。そこにもやもやと違和感を抱いて来ました。この野口さんの短い談話の中には、そんな違和感に対する答えが見出されるように思います。とても深いお話です。良かったらお読みになってみてください。

ともかく、ようやくきものを着られるようになって、がまんにがまんをしていた分(2年間はやはり長かった‥‥)、今は心の底からきものを着たい!という思いがあふれ出して止まらない気持ちです。やはり私は本当にきものを愛しているようです。