西端真矢

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夏のきものコーデ振り返り 2025/09/20



子宮がん手術の影響できものが着られなくなってしまってから、2年。ようやくきもので外出出来るようになって来ました。
と言ってもまだゆっくりゆっくりですが、この夏は3回きもので遊びに出かけたのでコーディネイトご紹介を。
1枚目は、9月1日、ホテルオークラで開かれた「美しいキモノ」主催のパーティーの日の装いです。本藍染の無地の花絽織の単衣に、パーティーということで、華やかさのある名古屋帯を。
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この藍染のきものは、この日、ゲストとして登壇された秋山眞和さんの作。吸い込まれるような深い藍に、秋山さん独特の花織が浮かび上がるたたずまいが何とも言えず好みで、即決した反物でした。
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帯は、龍村の「たつむら」ラインの絽の名古屋帯。「かすみびし」という銘がついています。花菱模様が靄にかすんだような表現がフォーマル過ぎずカジュアル過ぎず絶妙なところに落ち着いていて、ちょっと絣足のようにも見えるところもいい!

きものも帯も、青梅の白木屋呉服店さんで購入しました。
「美しいキモノ」での取材をきっかけにご主人の根岸さんと知己を得たことは、私のきもの人生にとって非常に幸福なことだと思っています。その該博な染織への知識と深い洞察を日々ブログで披露され、熟読しているきもの愛好家も多いでしょう。私ももちろんその一人です。お店の品揃えにも根岸さんらしく一味違うものが多く、今回の私のきものと帯も、まさに。とてもとても気に入った、思い通りのコーデになりました。

そんなきものと帯を受けとめる帯締めには、道明の冠組「藤」を。
ある時無地の冠組を買いに行って、あまりのかわいさに目が釘付けになりつれ帰った一本です。手持ちに合う帯もないのに、馬鹿だな、私ってと思ったものですが、今回、このかすみびしの帯とよく合い馬鹿を卒業出来たのでした。
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上の写真は秋山さんとともに。左の着付け師の河口恵美子さんは秋山さんの帯を締めています。
そもそも1枚目の写真は、秋山さんの作品の前で撮ったもの。きものブロガー・浅香沙都子さんときもの愛好家で日本刺繍をなさるAさんと。
浅香さんとは久し振りにお会いしましたが、何と、私と同じ頃にやはりご病気で手術をされたとのこと。病は人の一生に避けられないことを改めてしみじみと感じました。お互いまたきもので外出出来るようになって、本当に良かった。
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この日、バッグはフルラのミニマルサイズのかごバッグを合わせてみました。辻屋さんの絽の草履の白、そして帯の白ともリンクしてコーディネイトを引き締められたかと考えています。
     *
さて、今夏のきもの、2枚目はがらっと変わって麻きものです。
実は、わたくし、今年のお正月頃から突然麻(苧麻)に目覚め、一時期など、起きている時間の半分くらいは麻のことを考え続けたほど思い詰めていました。地方の友人から苧麻の苗を送ってもらい、庭に植えたりもして(残念ながら枯れてしまった‥‥)。
それで、自分には似合わない気がしてこれまで麻はほぼ着て来なかったのですが、「今年は麻元年!」と張り切り購入したのがこの小千谷縮です。三鷹の陶磁器店、かわせみやさん前で。
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黒地にぽつぽつと小さな十字絣が飛んでいるところが、たまらなく好み。
これが手の絣であればとんでもないお値段になると思いますが、織田工房による機械織にマンガン絣という技法のため、やさしいお値段なのがありがたい。まだ麻初心者マークですから、いきなり超高級品に行くのは危険、という思いもありました。
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合わせた帯は、重要無形文化財の技法で作られた無地の越後上布の名古屋帯です。星野利光さん作。
実は、苧麻に目覚めたきっかけが、ある日ふと「日本人が最初に着た布って何だったのだろう」「縄文人は何を着ていたのだろう」と思ったことで、この帯は、まさに縄文時代とほぼ変わらない技法で績まれ、織られ、しかも模様のない素朴なもの。〝縄文人と同じ〟だ、とどうしても手に入れたくなりました。新品であれば大変お高いものですが、銀座青木で新古品で購入したため、だいぶやさしいお値段にて。
帯締めには道明の茶系の一枚高麗を、格の面からやや冒険かなと思いつつ合わせてみました。皆様のご評価お聞きしたいところです。
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別の日には、同じ小千谷縮にインドネシアバティックの帯を。この日は着姿の写真はないので置き撮りで。
十年近く前、父が出張のお土産に買って来てくれたバティックを帯に仕立てたものです。
日本とは違う感性の、強い力がみなぎるこの染めは「ワヤン」という図柄のようです。良き一本になったかと。帯締めはシンプルに道明の練色の冠組でまとめました。
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麻のきものには、やはり植物布の履物が似合います。苧麻と同じく縄文時代から日本人が親しんで来た科布(しなふ)の草履を新調しました。
私が小足のため別注で誂えるしかないのですが、四谷三栄さんが引き受けて下さり、何とも言えず愛おしく感じています。

こうしてわずか3回ですが、夏きものを楽しむことが出来ました。秋はもっともっと着ていきたい。着られなかった2年間の空白を取り戻したいのです。

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